MASTER FACILITYとは何ですか?
OS: z/OS
MASTER FACILITYは、CICSやIMSなどのように複数ユーザ・アドレス空間を入力経路として関連付けるFACILITYは、該当アドレス・スペースのリージョンACIDにおいて、MASTFACパラメータで指定したFACILITYを割当てます。
STCタスクとして開始されたアドレス・スペースと、BATCHジョブとして開始されたアドレス・スペースの両方に割当てることができます。以下にそれぞれの例を示します。
〇 STCタスク
・CICSDEVアドレス・スペースは、STCタスクとして開始する場合、STCテーブルにプロシージャ名:CICSD1のリージョンACIDを追加します。
TSS ADDTO(STC) PROCNAME(CICSDEV) ACID(CICSD1)
・CICSTESTの事前定義されたFACILITYをCICSDEVアドレス・スペースに関連付けるには、CICSTESTをMASTFACとしてリージョンACIDに追加します。
TSS ADDTO(CICSD1) MASTFAC(CICSTEST)
・CICSDEVにサインオンする全てのユーザは、FAC(CICSTEST)にアクセスする必要があります。
ここで、「acid」にはユーザやプロファイルのACID、または全てのユーザがアクセスできる場合はALLレコードです。
TSS ADDTO(acid) FAC(CICSTEST)
〇 BATCHジョブ
・CICSPRDアドレス・スペースは、「USER=CICSP1」を指定したBATCHジョブとして開始する場合、CICSP1はこのジョブのリージョンACIDです。
・CICSPRODの事前定義されたFACILITYをCICSPRDアドレス・スペースに関連付けるには、CICSPRODをMASTFACとしてリージョンACIDに追加します。
TSS ADDTO(CICSP1) MASTFAC(CICSPROD)
・CICSPRDにサインオンする全てのユーザは、FAC(CICSPROD)にアクセスする必要があります。
ここで、「acid」にはユーザやプロファイルのACID、または全てのユーザがアクセスできる場合はALLレコードです。
TSS ADDTO(acid) FAC(CICSPROD)
リージョンACIDにMASTFACが割当てられていない場合、そのアドレス・スペースに使用されるFACILITYを決定するために、ファシリティ・マトリックス・テーブル内に定義されたFACILITYのINITPGM(プログラム名の先頭3文字)と一致したFACILITYが採用されます。
例えば、CICSではCICSを開始するプログラムはDFHSIPであるため、リージョンACIDにMASTFACがないCICSのSTCタスクまたはBATCHジョブがある場合、CA Top Secretはファシリティ・マトリックス・テーブルを検索し、INITPGM=DFHで最初に一致するFACILITYとしてCICSPRODが採用され、そのCICSアドレス・スペースに関連付けられたMASTFACとして機能します。
INITPGMに一致するものがない場合、特定のサービスがSTCタスクとして開始されていれば、STCのFACILITYが割当てられ、BATCHジョブとして開始されていれば、BATCHのFACILITYが割当てられます。
Old Japanese Knowledge document ID: JTEC002846
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