vSphere における仮想マシン スナップショットについて
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vSphere における仮想マシン スナップショットについて

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Products

VMware vSphere ESXi

Issue/Introduction

この記事では、vSphere における仮想マシンのスナップショットについて説明します。

注:スナップショットは、 VM に関連付けられている仮想ディスクのバックアップと見なすべきではありません。スナップショットを仮想マシンに長期間実行すると、不安定になり、データロスを引き起こす可能性があります。
詳細情報は、「 
Best practices for using snapshots in the vSphere environment 」を参照してください。 

スナップショットは、開発およびテストの目的で使用できます。VM 上の特定のアプリケーションでテストを実行するパッチの前にロールバックできることは、迅速なフェイルセーフと見なすことができます。


Symptoms:
免責事項:これは英文の記事「 Overview of virtual machine snapshots in vSphere (1015180)」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。
 

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Environment

VMware vSphere ESXi 7.x

Resolution

スナップショットの問題のトラブルシューティングについては、「  Troubleshooting issues when creating or committing snapshots in VMware ESXi/ESX 」を参照してください。

 VMware ESXi での仮想マシンのスナップショットについて:
このビデオは VMware ESXi での仮想マシンのスナップショットに関する情報を提供しています。

 

 

スナップショトとは

スナップショットは、特定の時点での仮想マシンの状態およびデータを保持します。
  • 状態には、仮想マシンのパワー状態(パワーオン、パワーオフ、サスペンドなど)が含まれます。
  • データには、仮想マシンを構成するすべてのファイルが含まれます。これには、ディスク、メモリ、および仮想ネットワーク インターフェイス カードなどのデバイスが含まれます。
仮想マシンでは、スナップショットとスナップショット チェーンを作成し、管理するための複数の操作が提供されています。これらの操作では、スナップショットを作成したり、チェーンのスナップショットに戻したり、スナップショットを削除したりできます。広範のスナップショット ツリーを作成できます。

Configuring VMware vCenter Server to send alarms when virtual machines are running from snapshots (1018029)
 

スナップショットの作成

スナップショット作成時に指定できるオプションがいくつかあります。

  • 名前:スナップショットの特定に使用されます。
  • 説明:スナップショットの説明に使用されます。
  • メモリ フラグが 1 または true の場合、仮想マシンの内部状態のダンプはスナップショットに含まれます。メモリ スナップショットの作成には時間がかかりますが、スナップショットが作成された時点の仮想マシンの実行状態に戻すことができます。このオプションは、デフォルトで選択されています。このオプションが選択されておらず、静止が選択されていない場合、スナップショットはクラッシュ時の整合性を保つファイルを作成し、これを使用して仮想マシンを再起動できます。

    :メモリ スナップショットを作成する際は、仮想マシンの全体の状態が停止します。詳細については、「 Taking a snapshot with virtual machine memory renders the virtual machine to an inactive state while the memory is written to disk (1013163)」を参照してください。
     
  • 静止 フラグが 1 または true で、スナップショット作成時に仮想マシンがパワーオンされている場合、VMware Tools が仮想マシンのファイル システムの静止に使用されます。ファイル システムの静止は、物理コンピュータまたは仮想コンピュータのオンディスク データをバックアップに適した状態にするプロセスです。このプロセスには、使用済みのバッファをオペレーティング システムのインメモリ キャッシュからディスクにフラッシュするなどの操作や、その他の高レベルのアプリケーション固有のタスクが含まれます。

    :静止は、コンピュータで実行中のプロセスの一時停止または状態の変更、特に整合性と使用可能なバックアップを保証するため、バックアップ中にディスクに格納されている情報を変更する可能性があるものを示します。静止はメモリ スナップショットには不要で、主にバックアップに使用されます。

子ディスクとディスク使用量
スナップショットは作成時、次のファイルから構成されます。

  • -.vmdk および --delta.vmdk

    各仮想ディスクの一連の .vmdk ファイルおよび -delta.vmdk ファイルがスナップショット時に仮想マシンに接続されます。これらのファイルは、子ディスク、redo ログ、差分リンクとも呼ばれます。これらの子ディスクは後で、将来の子ディスクの親ディスクとみなされます。元の親ディスクから、各子は仮想ディスクの現在の状態から一度に 1 ステップ元の状態に戻って参照する redo ログを構成します。

    • 同じスナップショットから作成した子でも、 値が一貫していない場合があります。ファイル名は、使用できるものが選ばれます。
    • 仮想ディスクのサイズが 2TB を超える場合、redo ログファイルの形式は --sesparse.vmdk となります。
  • .vmsd

    .vmsd ファイルは仮想マシンのスナップショット情報を格納するデータベースであり、スナップショット マネージャの第一の情報ソースです。ファイルには、スナップショット間、および各スナップショットの子ディスク間の関係を定義する行エントリが含まれています。
     
  • Snapshot.vmsn

    .vmsn ファイルには、仮想マシンの現在の構成とアクティブな状態が含まれています。仮想マシンのメモリ状態を取得すると、パワーオン状態の仮想マシンの状態に戻すことができます。メモリなしのスナップショットでは、パワーオフ状態の仮想マシンの状態にのみ戻せます。メモリ スナップショットの方が、メモリなしのスナップショットより作成に時間がかかります。


子ディスクの領域使用量に関し、次のポイントに注意することが重要です。
  • 仮想マシンがスナップショットで実行されている場合、仮想マシンは子ディスクに変更を加えています。このディスクに対して行われる書き込み操作が多いほど、ディスクは大きくなり、ベースディスクのサイズの上限に少量のオーバーヘッドが加わります。
  • 子ディスクは全体のデータストアをいっぱいにするのに十分な大きさになることは知られていますが、これはデータストアを含む LUN の大きさがベース ディスク、作成されるスナップショットの数、オーバーヘッドおよび作成される .vmsn ファイルを含むのに十分ではないためです。
子ディスクとディスク使用量については、以下を参照してください。

ディスク チェーン

一般的に、スナップショットを初めて作成する際に、最初の子ディスクは親ディスクから作成されます。歴代のスナップショットに新しい子ディスクがチェーンの最後の子ディスクから作成されます。スナップショット チェーンに複数の分岐があると、この関係は変わる可能性があります。

以下の図に、スナップショット チェーンの例を示します。前のセクションで説明されているように、四角はそれぞれ、データのブロックまたはゲインを表します。

Snapshot Chain Example
 

注意:個別の子ディスク、またはいずれかのスナップショット構成ファイルを手動で操作すると、ディスク チェーンが損なわれることがあります。VMware では、データが失われる場合があるため、ディスク チェーンを手動で変更することはお勧めしていません。詳細については、「Consolidating/Committing Snapshots in ESXi (1002310)」を参照してください。


Additional Information

  • VMware Skyline Health Diagnostics for vSphere - FAQ
  • Managing snapshots in vSphere Web Client
  • 仮想マシンがスナップショット上で実行されているかどうかを確認するには、「Determining if a virtual machine is using snapshots (1004343)」を参照してください。
     
  • 仮想環境で Microsoft Active Directory コントローラをホストする際には、特定の考慮事項があります。考慮事項の完全リストについては、Microsoft のナレッジ ベースの記事 888794を参照してください。

    :前述のリンクは 2019 年 12 月 19 日時点のものです。リンクが切れているのに気づいた場合はご連絡ください。必要に応じて、VMware の担当者が記事を更新します。
  • 前のスナップショットに戻すと、時間的制約のあるアプリケーションが影響を受ける場合があります。スナップショットを元に戻すと、仮想マシンがスナップショット作成の時点に戻ります。これには、ゲスト OS で時間的制約のあるサービスまたはアプリケーションによって実行される操作が含まれます。
     
  • 仮想マシンをスナップショットに戻すと、そのスナップショット以降にゲスト OS で構成されたすべての設定が元に戻ります。元に戻る構成には、前の IP アドレス、DNS 名、UUID、ゲスト OS パッチ バージョンなどが含まれますが、これに限定されるものではありません。
関連情報の詳細については、以下を参照してください。