注: これらの手順を開始する前に、LUN の表示が全てのホストで同一であることを確認してください。
この問題を解決するには、次の 2 つのオプションのいずれかを実行します。
ESXi ホストから直接データストアを増加または拡張する
- vSphere Client で ESXi ホストを右クリックし、[ストレージ] > [ストレージの再スキャン] をクリックします。これにより ESXi は容量が拡張されたストレージデバイスを認識します。

- 再スキャンが完了したらデータストアのインベントリに移動し、拡張するデータストアを選択します。
- [構成] > [デバイスバッキング] へ移動しエクステントを選択します。これにより SAN から拡張されたストレージデバイスの容量が表示されます。
注: この例ではデータストア iscsi1 が 25 GB で作成され、基盤となるストレージデバイスの容量は 400 GB に拡張されています。

もし上の画像で強調表示されているデバイスの情報が反映されていない場合は、もう一度ホストレベルでの再スキャンを試みます。基盤となるデバイスの容量の増加が検出された場合のみ、以下の手順を実行してください。
- データストアにアクセスできるホストを 1 台選択し、root の認証情報を使用して Host Client に直接ログインします。
- [ストレージ] > [データストア] に移動し、拡張または増加しようとしているデータストアを選択します。
- データストアを右クリックし、[容量の増加] をクリックします。

次の 2 つのオプションのいずれかを選択します。
既存の VMFS データストアにエクステントを追加します
既存の VMFS データストアのエクステントを拡張します
注: 最初のオプションは、既存のデータストアに新しいボリュームを追加し、マルチエクステントのデータストアを作成します。2 番目のオプションは、既存のデバイスの容量自体を増やすことです。この例では 2 番目のオプションを使用します。
- 次の画像でハイライトされているように VMFS パーティションを選択し、サイドスクローラーを使用して拡張に必要なサイズを調整し、次へをクリックします。


注: Host Client からボリュームの拡張に失敗し、次のエラーが表示されることがあります: 'Failed to expand VMFS datastore - Cannot parse "NaN" as a long value'
ESXi に SSH 接続し、次のコマンドを使用して利用可能なセクタを表示します。
コマンド:
partedUtil getptbl /vmfs/devices/disks/naa.xxxxxxxxxxxxxxxxxxx
出力例:
diskSize (42949672960) AlternateLBA (21474836479) LastUsableLBA (21474836446) NewLastUsableLBA (42949672926)
gpt
2673493 255 63 42949672960
1 2048 21474836446 AA31E02A400F11DB9590000C2911D1B8 vmfs 0
次のコマンドを実行し、利用可能なセクタを表示します。
コマンド:
partedUtil getUsableSectors /vmfs/devices/disks/naa.xxxxxxxxxxxxxxxxxxx
出力例:
diskSize (42949672960) AlternateLBA (21474836479) LastUsableLBA (21474836446) NewLastUsableLBA (42949672926)
34 42949672926
この場合、ディスクサイズは 42949672960 ですが実際に利用できる容量は 42949672926 であることがわかります。このような場合、 Host Client を使用してデータストアを拡張するとき、拡張に全容量を使用するのではなく、最後に数 MB の容量を残す必要があります。
- 完了をクリックします。これでデータストアの拡張が完了したことを確認します。
- vCenter Server から [アダプタの再スキャン] と [VMFS の再スキャン] を実行します。
または、全てのホストで次のコマンドを実行します:
$ esxcli storage core adapter rescan --all
$ vmkfstools -V
重要:
この手順は ESXi で直接実行するものであるため、VMware ではクラスタレベルのストレージの再スキャンを行い、同じデータストアにアクセスしている全ての ESXi ホストが直近で拡張した容量を認識するようにすることを推奨しています。vCenter Server からクラスタレベルで再スキャンを実行していない場合、vCenter Server が変更を容易に検出できない可能性が高く、データストアの現在の空き容量/使用率が異なって認識されることがあります。 VMware では、ESXi ホストから直接データストアを増加または拡張する場合、必ず vCenter Server でクラスタレベルでの再スキャンを行うことを推奨しています。
一時的にフィルタを無効化する
重要: VMware は、このフィルタをオフにすることを推奨していません。このフィルタをオフにすることは、データストアを増加または拡張をする際の一時的なものにとどめてください。作業が完了したら、このフィルタが有効となっていることを確認してください。このフィルタを無効にすると、ストレージデバイスが破損したり、サポートされていないストレージデバイスの使用によってパフォーマンスが低下することがあります。詳細な情報は
vSphere Storage Guide の
Storage Filtering のセクションをご覧ください。
- [vCenter Server の 詳細設定] で config.vpxd.filter.sameHostsAndTransportsFilter というオプションを見つけ false にします。
- 重複するパラメータを入力すると vCenter Server が不安定になる可能迂生があるため、パラメータが既に存在している場合は追加しないでください。代わりに、既存のパラメータを編集します。
注: 変更を有効にするには、再起動は必要ありません。ログアウトし、vCenter Server にログインし直すだけで設定は有効になります。

- データストアの拡張が完了したら、[vCenter Server の 詳細設定] で config.vpxd.filter.sameHostsAndTransportsFilter を true に戻します。詳細な情報は vSphere Storage Guide の Storage Filtering のセクションをご覧ください。