vCenter Server 5.1 のインストールのベスト プラクティス
search cancel

vCenter Server 5.1 のインストールのベスト プラクティス

book

Article ID: 336123

calendar_today

Updated On:

Products

VMware vCenter Server

Issue/Introduction

この記事には、VMware vCenter Server 5.1 のインストールに関する情報が記載されています。


  • これは、包括的なガイドではありません。詳細については、vSphere 5.1 のドキュメント を参照してください。このドキュメントには、確実な情報が含まれています。同ドキュメントとこの記事との間に相違がある場合は、ドキュメントの内容が正しいと判断してください。
  • 環境はそれぞれ異なるため、インストール上の多くの判断では、この記事に記載されている以上の知識および理解を要します。インストールの詳細については、『vSphere のインストールとセットアップ ガイド』 を参照し、『vSphere 5.1 リリース ノート』 で既知の問題や特別なインストールの注記を確認してください。


Symptoms:

免責事項: これは英文の記事 「Installing vCenter Server 5.1 best practices (2021202)」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。


Environment

VMware vCenter Server 5.1.x

Resolution



vCenter Single Sign-On

vSphere の 5.1 より前のバージョンでは、 1 つの操作で vCenter Server が Inventory Service とともに同じホスト マシン上にインストールされていました。Inventory Service には自動的なサイレント インストールが実行されていました。

vCenter Server 5.1 では、vSphere の小規模なデプロイを対象に、同一のホストまたは仮想マシン上に vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server をインストールする vCenter Server シンプル インストールというオプションが用意されています。

また、各コンポーネントの場所およびセットアップをカスタマイズする場合は、vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server の順序でそれぞれのインストール オプションを選択して、個別にインストールすることもできます。各コンポーネントは異なるホストまたは仮想マシンにインストール可能です。

vCenter Server を vCenter Single Sign-On とともに初めてインストールするときは、vSphere 環境に Single Sign-On サーバ、Inventory Service、vCenter Server をインストールする必要があります。vCenter Server を環境に 2 回目以降インストールするときは、Single Sign-On をインストールする必要はありません。1 台の Single Sign-On サーバが vSphere 環境全体に対応します。vCenter Single Sign-On を一度インストールしたら、新しい vCenter Server インスタンスをすべて同じ認証サーバに接続できます。ただし、vCenter Server インスタンスごとに Inventory Service インスタンスをインストールする必要があります。詳細については、次を参照してください。
: vCenter Server をインストールしているマシンに、vCenter Server がすでにインストールされている場合は、vCenter Server の新規インストールを行うのではなく、アップグレードしたほうがよい場合があります。既存の vCenter Server の構成を維持する場合は、『vSphere Upgrade Guide』 および Upgrading vCenter Server 5.1 best practices (2021193) を参照してください。

vCenter Single Sign-On、Inventory Service、および vCenter Server のハードウェア要件

vCenter Single Sign-On、Inventory Service、および vCenter Server は、(vCenter シンプル インストールを使用する場など)同一のホスト マシン上にインストールすることも、異なるマシンにインストールすることもできます。vCenter Server とは異なるホスト マシン上で動作する vCenter Single Sign-On のハードウェア最小要件」 と 「vCenter Server とは異なるホスト マシン上で動作する vCenter Inventory Service のハードウェア最小要件」 には、個別のホスト マシン上で動作する Single Sign-On および Inventory Service のハードウェア要件が記載されています。vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenter Server を同一のホスト マシン上にインストールする場合は、vCenter Server の要件のほかに、Single Sign-On と Inventory Service のメモリおよびディスク ストレージの要件が加わります。詳細については、「vCenter Server のハードウェア最小要件」 を参照してください。

vCenter Server システムは、サポートされているデータベースにアクセスできる物理マシンまたは仮想マシンです。vCenter Server システムは特定の要件を満たす必要があります。vCenter Server マシンはハードウェア要件を満たす必要があります。

vCenter Server とは異なるホスト マシン上で動作する vCenter Single Sign-On の最小ハードウェア要件

vCenter SSO のハードウェア要件
プロセッサ論理コア 2 つ以上の Intel または AMD の x64 プロセッサ (それぞれ速度が 2 GHz)
メモリ3 GB.vCenter Single Sign-On データベースを同一のホスト マシン上で実行する場合は、メモリ要件が高くなる可能性があります。vCenter Single Sign-On を vCenter Server と同じホスト マシン上で実行する場合は、「vCenter Server の最小ハードウェア要件」を参照してください。
ディスク ストレージ2 GB.同一のホスト マシン上で vCenter Single Sign-On データベースを実行する場合は、ディスク要件が高くなる可能性があります。
ネットワーク速度1 Gbps


vCenter Server とは異なるホスト マシン上で動作する vCenter Inventory Service の最小ハードウェア要件

vCenter Inventory Service のハードウェア要件
プロセッサ論理コア 2 つ以上の Intel または AMD の x64 プロセッサ (それぞれ速度が 2 GHz)
メモリ3 GB.vCenter Inventory Service が vCenter Server と同一のホスト マシン上で実行される場合は、vCenter Server の最小ハードウェア要件 を参照してください。
ディスク ストレージ中規模から大規模のインベントリ (100 台を超えるホストまたは 1000 台を超える仮想マシン) の場合は 60 GB 以上。
ネットワーク速度1 Gbps


vCenter Server の最小ハードウェア要件

vCenter Server のハードウェア要件
CPU64 ビット CPU 2 つ、または 64 ビット デュアル コア プロセッサ 1 つ。
プロセッサ2.0 GHz 以上の Intel 64 または AMD 64 プロセッサ。Itanium (IA64) プロセッサはサポートされていません。

データベースを同一のマシン上で実行する場合は、プロセッサ要件が高くなる可能性があります。
メモリ必要なメモリ量は vCenter Server の構成によって異なります。
  • vCenter Server が vCenter Single Sign-On および vCenter Inventory Service とは異なるホスト マシン上にインストールされる場合は、4 GB の RAM が必要です。
  • vCenter Server、vCenter Single Sign-On、および vCenter Inventory Service が同一のホスト マシン上にインストールされる場合は (vCenter シンプル インストールを使用する場合など)、10 GB の RAM が必要です。
vCenter Server と同じマシン上で vCenter Server データベースまたは vCenter Single Sign On データベースを実行する場合、メモリ要件は高くなる可能性があります。

vCenter Server には、VMware VirtualCenter Management Webservices (tc サーバ)、Inventory Service、Profile-Driven Storage サービスなど、いくつかの Java サービスが含まれます。vCenter Server をインストールする場合は、これらのサービスにメモリを割り当てるため、vCenter Server インベントリのサイズを選択します。インベントリのサイズにより、サービスに対する JVM ヒープの最大値の設定が決まります。使用環境内のホスト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server の JVM ヒープ設定」の推奨事項を参照してください。
ディスク ストレージ必要なディスク ストレージ量は vCenter Server の構成によって異なります。
  • vCenter Server が vCenter Single Sign-On および vCenter Inventory Service とは異なるホスト マシン上にインストールされる場合は、4 GB が必要です。
  • vCenter Server、vCenter Single Sign-On、および vCenter Inventory Service を(vCenter シンプル インストールを使用したインストールと同様に)同一のホスト マシン上にインストールする場合は、インベントリのサイズに応じて、インストール後に 40 ~ 60 GB 以上の空きディスク領域が必要です。将来インベントリが拡大した場合に対応できるよう 100 GB を推奨します。
vCenter Server データベースまたは vCenter Single Sign-On データベースを vCenter Server と同じのホスト マシン上で実行する場合は、これらのデータベースのサイズに応じて、ディスク ストレージ要件が高くなる可能性があります。

vCenter Server 5.x では、vCenter Server ログのデフォルト サイズが、vCenter Server 4.x よりも 450 MB 大きくなります。ログ フォルダに割り当てられるディスク領域に、この増加分を格納するのに十分な大きさがあることを確認してください。
Microsoft SQL Server 2008 R2 Express のディスク ストレージインストール アーカイブを解凍するための最大 2 GB の空きディスク領域。インストールが完了すると、これらのファイルの約 1.5 GB 分は削除されます。
ネットワーク速度1 Gbps


vCenter Server の JVM ヒープ設定

vCenter Server インベントリVMware VirtualCenter Management Webservices(tc Server)Inventory Serviceプロファイル駆動型のストレージ サービス
小規模のインベントリ(1 ~ 100 個のホストまたは 1 ~ 1000 個の仮想マシン)1 GB3 GB512 MB
中規模のインベントリ(100 ~ 400 個のホストまたは 1000 ~ 4000 個の仮想マシン)2 GB6 GB1 GB
大規模のインベントリ(400 台を超えるホストまたは 4000 台を超える仮想マシン)3 GB12 GB2 GB

: vCenter Server のネットワーク ドライブまたは USB フラッシュ ドライブへのインストールはサポートされていません。

ご使用のデータベースのハードウェア要件については、データベースのドキュメントを参照してください。データベースと vCenter Server を同一のマシン上で実行する場合は、vCenter Server の要件にデータベースの要件が加わります。

デプロイ規模に応じた vCenter Server および vCenter Client システムのパフォーマンスの推奨事項

ご使用の環境のホストおよびパワーオン状態の仮想マシンの台数によってパフォーマンスが異なります。適切なパフォーマンスを確保する最小限のガイドラインとして次のシステム要件を使用します。パフォーマンスを向上させるには、環境内のシステムをここで示す数値より大きい値で構成します。

処理要件は、ハードウェアの CPU コア数別に記載されています。物理コアのみをカウントします。ハイパースレッド システムでは、論理 CPU は個別のコアとしてカウントされません。

重要: ディスクの推奨サイズは、デフォルトのログ レベルを想定しています。より詳細なログ レベルを構成する場合は、必要なディスク領域が増えます。

次の表には、ホストが 50 台以下、パワーオン状態の仮想マシンが 500 台以下の中規模のデブロイに推奨されるハードウェア構成の概要が示されています。

製品コアメモリディスク
vCenter Server24 GB5 GB
vSphere Client11 GB1.5 GB

次の表には、ホストが 300 台以下、パワーオン状態の仮想マシンが 3,000 台以下の大規模のデブロイに推奨されるハードウェア構成の概要が示されています。

製品コアメモリディスク
vCenter Server48 GB10 GB
vSphere Client11 GB1.5 GB

次の表には、ホストが 1000 台以下、パワーオン状態の仮想マシンが 10,000 台以下の特大規模のデブロイに推奨されるハードウェア構成の概要が示されています。

製品コアメモリディスク
vCenter Server816 GB10 GB
vSphere Client21 GB1.5 GB


vSphere Client のハードウェア最小要件および推奨事項

ハードウェア要件および推奨事項
CPUCPU 1 つ
プロセッサ500 MHz 以上の Intel または AMD プロセッサ (1 GHz を推奨)
メモリ500 MB (1 GB を推奨)
ディスク ストレージ次のコンポーネントを含む完全インストールの場合は 1.5 GB の空きディスク領域
  • Microsoft .NET 2.0 SP2
  • Microsoft .NET 3.0 SP2
  • Microsoft .NET 3.5 SP1
  • Microsoft Visual J#

    vSphere Client をインストールしているシステム上にインストール済みの Microsoft Visual J# のすべてのバージョンを削除します。

  • vSphere Client
これらのコンポーネントが 1 つもインストールされていない場合は、%temp% ディレクトリがあるドライブに 400 MB の空き領域が必要です。

これらのコンポーネントがすべてインストールされている場合は、%temp% ディレクトリがあるドライブに 300 MB の空き領域と、vSphere Client 用の 450 MB の空き領域が必要です。
ネットワークギガビット接続を推奨


vSphere Web Client のハードウェア要件

ハードウェア要件
メモリ2 GB 以上: Java ヒープ用に 1 GB、次の用途に 1 GB
  • 常駐コード
  • Java スレッドのスタック
  • Java プロセスのグローバル/bss セグメント
CPU4 コア搭載の 2.00 GHz プロセッサ
ディスク ストレージ2 GB 以上の空きディスク領域
ネットワークギガビット接続を推奨

これらのブラウザは、バージョン 5.1 の vSphere Web Client でサポートされています。
  • Microsoft Internet Explorer 7、8、および 9
  • Mozilla Firefox 3.6 以降
  • Google Chrome 14 以降
vSphere Web Client には、Adobe Flash Player バージョン 10.1.0 以降をご使用のブラウザに適したプラグインとともにインストールする必要があります。

vCenter Server のソフトウェア要件

ご使用のオペレーティング システムが vCenter Server をサポートしていることを確認してください。vCenter Server には、64 ビットのオペレーティング システムが必要です。vCenter Server をデータベースに接続するためには 64 ビットのシステム DSN が必要です。サポートされているオペレーティング システムの一覧については、『VMware Compatibility Guide』 を参照してください。

VMware は、仮想化インフラストラクチャ環境の管理専用のシステム上に vCenter Server をインストールすることをお勧めしています。同一のシステム上にあるサードパーティおよび他のアプリケーションが共有リソースを利用し、パフォーマンスやサポートに影響することがあります。

: VMware vCenter Server アプライアンスは、ESXi/ESX 4.x 以降を実行しているホストにのみデプロイできます。

インストール前のソフトウェア要件

vCenter Server には、Microsoft .NET 3.5 SP1 Framework が必要です。ご使用のシステムにインストールされていない場合は、vCenter Server インストーラでインストールされます。NET 3.5 SP1 のインストールでは、ファイルをさらにダウンロードするためにインターネット接続が必要になる場合があります。

: vCenter Server ホスト マシンで英語以外のオペレーティング システムを使用する場合は、Windows Update から Microsoft .NET Framework 3.5 SP1 と Microsoft .NET Framework 3.5 言語パックの両方をインストールしてください。Windows Update では、ご使用のオペレーティング システムに適した言語バージョンが自動的に選択されます。vCenter Server インストーラでインストールされる .NET Framework には英語版しか含まれません。

vCenter Server にバンドルされている Microsoft SQL Server 2008 R2 Express データベースの使用を計画している場合は、システムに Microsoft Windows インストーラ バージョン 4.5 (MSI 4.5) が必要です。MSI 4.5 は、Microsoft の Web サイトからダウンロードできます。また、vCenter Server の autorun.exe インストーラから MSI 4.5 を直接インストールすることもできます。

vCenter Server および vCenter Single Sign-On データベースのセットアップ

vCenter Server の各インスタンスにはそれぞれデータベースが必要です。vCenter Server インスタンスが同じデータベース スキーマを共有することはできません。複数の vCenter Server データベースを同一のデータベース サーバに常駐させることも、複数のデータベース サーバに別々に配置することも可能です。スキーマ オブジェクトという概念のある Oracle データベースについては、vCenter Server インスタンスごとにスキーマ所有者が異なる場合、複数の vCenter Server インスタンスを単一のデータベース サーバで実行できます。また、vCenter Server インスタンスごとに専用の Oracle データベース サーバを使用することも可能です。

vCenter Server のインストールの目的で、新しいデータベース サーバをインストールする必要はありません。vCenter Server のインストール時、vCenter Server システムに、サポートされている既存のデータベースを参照させることができます。vCenter Server は、IBM DB2、Oracle、および Microsoft SQL Server のデータベースをサポートしています。Update Manager は、Oracle および Microsoft SQL Server のデータベースをサポートしています。サポートされているデータベース サーバのバージョンについては、『VMware Product Interoperability Matrix』 を参照してください。

サポートされているデータベース タイプを選択したら、特定の構成要件を理解しておくようにしてください。『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「vCenter Server データベースの構成に関する注意事項」 を参照してください。
  • ご使用の vCenter Server データベースがデータベース要件を満たしていることを確認します。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「vCenter Server データベースの構成に関する注意事項」 および 「vCenter Server データベースの準備」 を参照してください。

  • バンドルされたデータベースをインストールする場合を除き、vCenter Single Sign-On データベースを作成する必要があります。vCenter Single Sign-On でサポートされるデータベース バージョンについては、『VMware Product Interoperability Matrix』を参照してください。

  • vCenter Single Sign-On に既存のデータベースを使用する場合

    • データベース ユーザー(RSA_USER)およびデータベース管理者(RSA_DBA)を指定して、Single Sign On データベースのインストールおよび設定で使用することができます。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「必須の vCenter Single Sign-On データベース ユーザー」 を参照してください。

      • このオプションを選択する場合は、インストーラを実行する前にこれらのユーザーを作成します。必要な権限のリストについては、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「必須の vCenter Single Sign-On データベース ユーザー」 を参照してください。

      • このオプションを選択しない場合は、インストール プロセス中に指定するデータベース管理者の認証情報を使用して、インストーラがそれらのユーザーを作成します。指定するデータベース ユーザーに必要な権限があることを確認します。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』の「vCenter Single Sign-On でデータベース管理者に必要な権限」を参照してください。

    • テーブル スペースの名前が RSA_DATA および RSA_INDEX であることを確認します。テーブル スペースが別の名前の場合、vCenter Single Sign-On のインストールに失敗します。これらのテーブル スペースは大文字と小文字を区別し、大文字でなければなりません。小文字を使用すると、次のエラーが報告されることがあります。

      Error 29119, Required Tablespaces missing during the installation of vCenter Single Sign On.

    • データベースにテーブル スペースが作成されていることを確認し、次のスクリプトを実行します。

      rsaIMSLite<DBName>SetupTablespaces.sql

      このスクリプトは vCenter Server インストーラのダウンロード パッケージ(vCenter_Server_Installation_directory\Single Sign On\DBScripts\SSOServer\Schema\your_existing_database)に含まれます。このスクリプトは、インストール前、またはインストール中にインストーラのプロンプトに従って実行します。その場合、インストーラを終了してスクリプトを実行し、スクリプトの実行後にインストーラをレジュームします。

    • このオプションを選択しない場合は、インストール プロセス中に指定するデータベース管理者の認証情報を使用して、インストーラがそれらのユーザーを作成します。指定するデータベース ユーザーに必要な権限があることを確認します。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』の「vCenter Single Sign-On でデータベース管理者に必要な権限」を参照してください。

  • Microsoft SQL Server 2008 R2 Express は、ホストが 5 台以下、仮想マシンが 50 台以下の小規模なデプロイでの使用を意図しています。
  • vCenter Server では IBM DB2 データベースのみがサポートされています。Update Manager またはデータベースを必要とするプラグインは一切サポートされていません。
  • 最小要件でセットアップされているデータベースを参照する 64 ビットの DSN を作成する必要があります。
  • vCenter Server データベースには、UTF コード セットが必要です。
  • 保持する vCenter Server データベースがある場合は、vCenter Server の新規インストールを実行しないでください。詳細については、『vSphere Upgrade Guide』を参照してください。


vSphere ネットワーク上の時計の同期

vCenter Single Sign-On をインストールする前に、vSphere Web Client をインストールするか、vCenter Server Appliance をデプロイして、vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時計が同期していることを確認します。

vCenter Server ネットワークのマシン上の時計が同期されていないと、ネットワークのマシン間の通信で、時間の影響を受ける SSL 証明書が有効と認識されない可能性があります。時計が同期していないために認証の問題が生じ、そのために vSphere Web Client のインストールに失敗したり、vCenter Server Appliance の vpxd サービスが起動しなかったりすることがあります。

ローカル データベースと通信するための vCenter Server の構成

vCenter Server をインストールまたは vCenter Server にアップグレードするマシンには、最大 15 字のコンピュータ名が必要です。vCenter Server のインストール先と同じマシン上にデータベースがあり、そのマシン名を名前の長さの要件にしたがって変更した場合は、vCenter Server DSN がマシンの新しい名前を使用して通信するように構成されていることを確認します。

vCenter Server のコンピュータ名を変更すると、データベース サーバが vCenter Server と同じコンピュータ上にある場合、データベース接続に影響を与えます。マシン名を変更した場合、通信が維持されていることを確認できます。名前を変更しても、リモート データベースとの通信には影響を与えません。データベースがリモートの場所に置かれている場合は、この手順を省略できます。

: 名前の長さの制限は vCenter Server システムに適用されます。データ ソース名(DSN)およびリモート データベース システムには、15 文字以上の名前を付けることができます。

サーバの名前を変更したあとデータベースのコンポーネントがすべて動作するかどうかは、データベース管理者またはデータベースのベンダーにお問い合わせください。

前提条件:
  • データベース サーバが実行中であることを確認します。
  • vCenter Server のコンピュータ名が、ドメイン名サービス (DNS) 内で更新されていることを確認します。
この接続をテストするために、コンピュータ名を ping します。たとえば、コンピュータ名が host-1.company.com の場合、Windows コマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。

ping host-1.company.com

コンピュータ名を ping 送信すると、その名前が DNS で更新されます。

バンドルされている Microsoft SQL Server 2008 R2 Express データベース パッケージ

vCenter Server のインストール時またはアップグレード時にデータベースとしてバンドルされている Microsoft SQL Server 2008 R2 Express を選択すると、そのバンドルされているデータベース パッケージのインストールと構成が行われます。

バンドルされている Microsoft SQL Server 2008 R2 Express データベースをインストールするには、システムに Microsoft Windows Installer バージョン 4.5 (MSI 4.5) が必要です。MSI 4.5 は、Microsoft の Web サイトからダウンロードできます。vCenter Server autorun.exe インストーラから直接 MSI 4.5 をインストールすることもできます。

vCenter Server と連動する DB2、Microsoft SQL Server、Oracle データベースの構成の詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』の「vCenter Server データベースの準備」を参照してください。

vCenter Server の前提条件

vCenter Server をインストールする前に、『vSphere Installation and Setup Guide』の「vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server のインストールの前提条件」を参照してください。
  • vCenter Server 5.1 には、vCenter Single Sign-On および Inventory Service が必要です。これらのコンポーネントは次の順序でインストールする必要があります。

    1. vCenter Single Sign-On
    2. Inventory Service
    3. vCenter Server

    vCenter Single Sign-On による vCenter Server のインストールおよびアップグレードへの影響の詳細については、Comparing the behavior of vCenter Single Sign On with earlier versions of vCenter Server (2032135) を参照してください。

  • リリース ノートで既知の問題や特別なインストールの注記を確認してください。

  • vCenter Server インスタンスを、スタンドアロンにするか、リンク モード グループの一部にするかを検討します。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「vCenter Server のリンク モード グループの作成」 を参照してください。

  • vCenter Server インストール ウィザードで必要となる情報を収集します。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server のインストールまたはアップグレードに必要な情報」 を参照してください。

  • インストール DVD が手元にあることを確認するか、vCenter Server インストーラをダウンロードします。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』の「vCenter Server インストーラのダウンロード」を参照してください。


システム要件

  • ご使用のシステムが、上記の vCenter Server、vCenter Single Sign-On、vSphere Client、vSphere Web Client のハードウェア要件と vCenter Server のソフトウェア要件に記載の要件を満たしていることと、必要なポートが開いていることを確認します。詳細については、Required ports for vCenter Server 5.1 (2031843) を参照してください。

    : vSphere Client から仮想マシンへの仮想マシン コンソールの接続を正常に確立するためには、vSphere Client を実行しているシステムと仮想マシンがホストされている ESXi/ESX ホスト間で TCP/902 ポートおよび TCP/903 ポートが送受信方向で開いている必要があります。このことにより、これらのポート上のトラフィックがインフラストラクチャに存在する可能性のある NAT/ファイアウォール デバイスとの間で確実に通信を実行できます。

  • vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシンの時計を同期します。詳細については、「vSphere ネットワーク上の時計の同期」 を参照してください。

  • vCenter Server をインストールするシステムの完全修飾ドメイン名 (FQDN) が解決可能であることを確認します。FQDN が解決可能であることを確認するには、コマンド プロンプトで nslookup your_vCenter_Server_FQDN を実行します。FQDN が解決可能な場合は、nslookup コマンドによってドメイン コントローラ マシンの IP と名前が返されます。

  • vCenter Server の IP アドレスで照会したときに、DNS の逆引き参照で完全修飾ドメイン名が返されることを確認します。vCenter Server のインストール時に、インストーラが vCenter Server の IP アドレスを基に vCenter Server の完全修飾ドメイン名を検索できないときは、vSphere Client をサポートする Web サーバ コンポーネントのインストールに失敗します。リバース ルックアップは PTR レコードを使用して実装されます。PTR レコードを作成するには、vCenter Server ホストのオペレーティング システムのドキュメントを参照してください。

  • vCenter Server をインストールしているマシンのホスト名が RFC 952 ガイドラインに準拠していることを確認します。

  • vCenter Server のインストール パスは、Microsoft Active Directory Application Mode (ADAM/AD LDS) のインストール要件に適合していなければなりません。インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (。)、感嘆符 (!)、シャープ記号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) などの文字を含めることはできません。

  • vCenter Server システムとその管理対象となるホストの間にネットワーク アドレス変換 (NAT) が配置されていないことを確認します。

  • vCenter Server のインストールに使用するシステムがドメインではなくワークグループに属する場合は、vCenter Server の一部の機能を利用できません。ワークグループに割り当てられている場合は、特定の機能の使用時に、vCenter Server システムがネットワーク上で利用可能なすべてのドメインおよびシステムを検出できません。システムがワークグループとドメインのどちらに属しているかを判断するには、マイ コンピュータ を右クリックし、プロパティ をクリックしてから コンピュータ名 タブをクリックします。コンピュータ名 タブに、ワークグループ ラベルまたはドメイン ラベルのいずれかが表示されます。

  • インストール時にマシンとドメイン コントローラ間の接続が機能していることを確認します。

  • コンピュータ名が 15 字以内であることを確認します。

  • vCenter Server がインストールされているフォルダと HKLM レジストリに、NETWORK SERVICE アカウントが必要です。

  • vCenter Server をインストールする前に、vCenter Server を登録する vCenter Single Sign-On インスタンスの 管理ツール コントロール パネルで、vCenter Single Sign-On および RSA SSPI サービスが開始されていることを確認します。

  • ASCII 以外の文字を含まないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバーとしてログインする必要があります。

  • マシンの DNS 名が実際のコンピュータ名と一致していることを確認します。

  • vCenter Server をインストールしているシステムが、Active Directory のドメイン コントローラでないことを確認します。vCenter Server のドメイン コントローラへのインストールはサポートされていません。

  • vCenter Server を実行している各システムで、ドメイン ユーザー アカウントに次の権限があることを確認します。

    • 管理者グループのメンバー
    • オペレーティング システムの一部として動作
    • サービスとしてログオン

  • vCenter Server インスタンスを、スタンドアロンにするか、リンク モード グループの一部にするかを検討します。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「vCenter Server のリンク モード グループの作成」 を参照してください。

  • 他のネットワーク サーバと同様に、固定 IP アドレスと一般的に知られている DNS 名のあるマシンに vCenter Server をインストールし、クライアントがサービスに確実にアクセスできるようにします。vCenter Server システムをホストする Windows サーバに、静的 IP アドレスとホスト名を割り当てます。この IP アドレスには、有効な (内部の) ドメイン名システム (DNS) への登録が必要です。ESXi ホスト管理インターフェイスに、vCenter Server とすべての vSphere Client からの有効な DNS 解決があることを確認します。vCenter Server に、すべての ESXi ホストとすべての vSphere Client からの有効な DNS 解決があることを確認します。vCenter Server に静的 IP アドレスではなく DHCP を使用する場合は、vCenter Server のコンピュータ名がドメイン名システム (DNS) 内で更新されていることを確認します。コンピュータ名を ping して、この接続をテストします。たとえば、コンピュータ名が host-1.company.com の場合、Windows コマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。

    ping host-1.company.com

    コンピュータ名を ping 送信すると、その名前が DNS で更新されます。


ユーザー アカウントを使用した vCenter Server の実行

Microsoft Windows に組み込のシステム アカウントまたはユーザー アカウントを使用して、vCenter Server を実行できます。ユーザー アカウントを使用すると、SQL Server に Windows 認証を有効にでき、セキュリティが強化されます。

ユーザー アカウントは、ローカル マシンのシステム管理者でなければなりません。インストール ウィザードで、アカウント名を DomainName\Username 形式で指定します。ドメイン アカウントが SQL Server にアクセスできるように SQL Server データベースを構成する必要があります。

Microsoft Windows に組み込みのシステム アカウントには、サーバに対して vCenter Server システムが必要とする以上の権限やアクセス権があるため、セキュリティの問題が生じる可能性があります。

SQL Server の DSN が Windows 認証を使用して構成されている場合は、VMware VirtualCenter Management Webservices サービスと DSN ユーザーに同一のユーザー アカウントを使用します。

SQL Server に Microsoft Windows 認証を使用する予定がない場合や、Oracle や DB2 のデータベースを使用している場合でも、vCenter Server システム用にローカルのユーザー アカウントを設定したほうがよい場合があります。この設定の唯一の要件は、ユーザー アカウントがローカル マシンのシステム管理者であることです。

: vCenter Server のインスタンスをローカルの SQL Server データベース上に統合 Windows NT 認証を使用してインストールし、統合 Windows NT 認証ユーザーを vCenter Serve と同じデフォルトのデータベースのあるローカル データベース サーバに追加すると、vCenter Server が起動しないことがあります。詳細については、『vSphere Installation and Setup Guide』 の 「ローカル SQL Server データベース上に統合 Windows NT 認証を使用してローカル システム アカウントとしてインストールされた vCenter Server の起動の失敗」 セクションを参照してください。

vCenter Server の IPv6 マシンへのインストール

IPv6 を使用するように構成されているシステムに vCenter Server をインストールすると、vCenter Server は IPv6 を使用します。この vCenter Server システムに接続する場合、または追加モジュールをインストールする場合、サーバ アドレスを IPv6 形式で指定する必要があります (ただし、完全修飾ドメイン名を使用する場合を除きます)。

IPv6 アドレス用のリモート プロシージャ コール (RPC) の標準で指定されているように、IPv6 アドレスは角括弧で囲む必要があります。例: [IPv6-address]


Additional Information

マルチサイト デプロイ内の vCenter Single Sign On の設定および構成については、次を参照してください。
Installing vCenter Server 5.1 best practices