vSAN 環境における診断ログ (clomd, vsantrace) の保持期間を延長する方法
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vSAN 環境における診断ログ (clomd, vsantrace) の保持期間を延長する方法

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Article ID: 434742

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VMware vSAN VMware vSAN 7.x VMware vSAN 8.x

Issue/Introduction

免責事項:これは英文の記事 「Extending the retention period of diagnostic logs (clomd, vsantrace) in vSAN environments」の日本語訳です。
記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。
最新情報は英語版の記事で参照してください。


vSphere HA によるフェイルオーバーなどの事象が発生した際、デフォルトのログ設定では clomdvsantrace が短期間(数時間〜1日以内)でローテーションされ、根本原因調査 (RCA) に必要な情報が消失してしまうことがあります。

  • vSphere HA フェイルオーバー発生後、数日経過してからログを取得した際、事象発生時刻のログが既に上書きされている。
  • ログの出力頻度が高く、デフォルトの保持設定(通常 8 世代)では調査に十分な期間をカバーできない。

本記事では、事象再発時のログ保全を目的とした、ログ保持世代数およびファイルサイズの拡張手順について説明します。

Environment

VMware vSAN 7.0
VMware vSAN 8.0

Cause

デフォルトのログローテーション設定(ファイルサイズおよび世代数)が、システムの負荷状況やログ出力量に対して不足しているためです。

Resolution

事象発生時に備え、各 ESXi ホストにて以下の設定変更を実施します。

1. clomd ログの拡張 (syslog 設定)

clomd ログは ESXi の syslog フレームワークによって管理されています。

  1. 現在の設定を確認します。

    esxcli system syslog config logger list | grep -A4 "clomd.log"
    出力例:
       Destination: clomd.log
       ID: clomd
       Rotation Size: 1024
     Rotations: 8
  2. 保持世代数とサイズを変更します。 (例: 1MB、20世代)

    esxcli system syslog config logger set --id=clomd --size=1024 --rotate=20
  3. 設定をリロードして適用します。

    esxcli system syslog reload

2. vsantrace ログの拡張と保存先の変更

vsantrace は syslog とは別のフレームワークで管理されています。デフォルトでは RAM ディスク (/vsantraces) に保存されるため、
世代数を増やす場合は、メモリ圧迫を避けるために保存先をローカルデータストア等に変更することを推奨します。

  1. 保存用ディレクトリを作成します。 (vSAN データストアは避けてください)

    mkdir /vmfs/volumes/[データストア名]/vsantraces_extended/
  2. パス、世代数、サイズを変更します。 (例: 各デフォルト値の8倍)

    esxcli vsan trace set -p /vmfs/volumes/[データストア名]/vsantraces_extended/ -f 64 -d 32 --lsom-verbose-num-files=64
    • -f :基本トレースの世代数
    • -d :DOM オブジェクトトレースの世代数
    • --lsom-verbose-num-files :LSOM トレースファイルの世代数
  3. 現在の設定が反映されたことを確認します。

    esxcli vsan trace get
    出力例:
     VSAN Traces Directory: /vmfs/volumes/localdisk01/vsantraces_extended/
       Number Of Files To Rotate: 64
       Maximum Trace File Size: 45 MB
       Log Urgent Traces To Syslog: true
       Number of DOM Trace Files To Rotate: 32
       Maximum DOM Trace File Size: 10 MB
       Number of LSOM Trace Files To Rotate: 8
       Maximum LSOM Trace File Size: 22 MB
       Number of LSOM Verbose Trace Files To Rotate: 64
       Maximum LSOM Verbose Trace File Size: 22 MB
       Number Of PLOG Trace Files To Rotate: 8
       Maximum PLOG Trace File Size: 22 MB
  4. ログ保存期間の観察
    それぞれのログファイルの保存期間を確認し、実環境に合わせて設定する世代数を調整します。

4. 設定の永続化

再起動後も設定を維持するため、以下のコマンドを実行します。

 /sbin/auto-backup.sh

注意事項

  • ログの世代数やサイズを増やす際は、保存先となるデータストアの空き容量を十分に確保してください。
  • vsantrace の世代数を極端に増やすと vm-support (ログバンドル) のファイルサイズが非常に大きくなる場合があります。
  • ログローテーションによるログの消失を防ぐため、事象発生後は速やかにログを取得してください。

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