Retreat モードによる vCLS 無効化
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Retreat モードによる vCLS 無効化

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Article ID: 392441

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VMware vCenter Server VMware vCenter Server 7.0 VMware vCenter Server 8.0

Issue/Introduction

Symptoms:
免責事項:これは英文の記事「Disable vCLS on a Cluster via Retreat Mode」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新の内容については、英語版の記事を参照してください。


vSphere 9.0 以前のバージョンでは、vSphere クラスタ上で vCLS を無効化しながら、そのクラスタ上で vSphere DRS の機能を維持する方法はありません。

以下の Retreat モードの手順に従うことで、クラスタ上で vCLS を無効化できます。vSphere 9.0 以前のバージョンでは、Retreat モード状態にあると、そのクラスタのクラスタサービスの一部に影響が生じます。

注意: vSphere 9.0 以降では、vSphere DRS や vSphere HA の機能に影響を与えることなく、また当該クラスタのクラスタサービスに影響を与えることなく、vSphere クラスタ上で vCLS を無効化できます。この更新により、vCenter バージョン 9.0 以降における vSphere DRS および vSphere HA の vCLS 依存性に関する下記記載は無視されます。


ただし必要に応じて、以下の Retreat モード手順に従ってクラスタ上の vCLS を無効化できますが、当該クラスタのクラスタサービスに影響が生じる場合があります。

影響/リスク:

注意: Retreat モードは特に注意を払って使用する必要があり、本ドキュメントで言及されている目的にのみ使用してください。Retreat モード有効化によって影響を受けるクラスタ サービスの詳細は以下の通りです: 

  1. vSphere DRS がクラスタで有効になっている場合、そのクラスタでは DRS が機能しなくなります。つまり、クラスタ内で稼働しているワークロードは負荷分散されず、現在のホストがリソース不足に陥った際に仮想マシンが他のホストへ移行されることはありません。また、ユーザーがホストをメンテナンスのため停止したい場合でも、稼働中の仮想マシンはクラスタ内の他のホストへ自動的に移行されません。
  2. vSphere HA は、ホスト障害発生時の仮想マシン配置において、DRS の最適化推奨を利用できないため、非効率なホストへの配置が発生する可能性があります。ただし HA の基本的な仮想マシン起動機能は維持され仮想マシンはパワーオンされます。
vSAN クラスタで Retreat モードを使用すると、クラスタサービスの健全性が「低下しました。(Degraded)」として表示されます。

Environment

VMware vCenter Server 7.0.x
VMware vCenter Server 8.0.x

Resolution

Retreat モード手順

注意: vSphere 7.0 U3o と 8.0 U2 以降の上位バージョンから vCenter Server UI のクラスタ構成よりRetreat モードの編集が可能になりました。

vSphere 7.0 U3o/8.0 U2 と上位バージョンで vSphere Client を使用する方法:

  1. vCenter クライアントにログイン
  2. 「ホストとクラスタ」インベントリから vCLS を無効化にするクラスタを選択
  3. 構成 タブを選択
  4. vSphere クラスタ サービス配下にある全般をクリック
  5. 右側にある vCLS モードの編集 をクリック



  6. vCLS モードの編集のポップアップ ウィンドウで 退避モードを選択する。



  7. OK をクリックします。


vSphere 7.0 U3o/8.0 U2 より下位バージョンで vSphere Client を使用する方法:

  1. vSphere Client にログインします。
  2. vCLS を無効化にしたいクラスタを選択します。ブラウザの URL フィールドからクラスタのドメイン ID を確認します。'domain-c<number>' のような形式です。
    • 注意:
      • domain-c<数字> の部分までコピーします。

        例: vSphere クライアントでクラスタを選択した際の URL :

        https://<fqdn-of-vCenter-server>/ui/app/cluster;nav=h/urn:vmomi:ClusterComputeResource:domain-c1006:ce4a7b9f-768c-2222-3333-############/summary.

        「domain-c<数字>」の部分までコピーします。

      • 「domain-c<数字>」とは異なる、例えば UUID またはクラスタ ID とその後ろの UUID まで入れた場合、vpxd サービスの再起動で起動しない場合があるため、domain-c<数字> の部分のみ使用するように注意してください。
      • もし誤った値を入力した場合、vpxd は起動しなくなるため、vpxd.cfg 構成ファイルより削除します。
        1. vpxd.cfg のバックアップ コピーを取得します。
        2. 以下のコマンドを実行します:

          sed '/<vcls>/,/<\/vcls>/d' -i /etc/vmware-vpx/vpxd.cfg

          全てのクラスタの Retreat モードの設定を削除され、vpxd が開始できるようになります。
  3. vCenter Server の 構成 タブを選択します。
  4. 詳細設定 セクションをクリックし、設定の編集 ボタンをクリックします。
  5. 名前 = config.vcls.clusters.domain-c<number>.enabled と値 = False を入力し、「追加」をクリックします。
    注意: 値の True と False大文字・小文字の区別はありません。
  6. 保存 をクリックします。
  7. vCLS 監視サービスが vCLS 仮想マシンのクリーンアップを開始し、仮想マシンの削除のタスクが開始されたことがわかります。
  8. このクラスタで DRS が有効になっていても機能は動作せず、クラスタのサマリに追加の警告が表示されます。このクラスタで vCLS が再度有効になるまで、DRS は無効になります。
  9. Retreat モードを無効化する場合は、上記の手順 5 で値を True に変更します。
    注意: 値の True と False大文字・小文字の区別はありません。
  10. 一度追加したエントリーは「詳細設定」から削除することはできないため、True / False の設定で切り替えてください。

APIs/CLIs を使用して設定する方法:

  • 添付しているスクリプト retreatModeConfiguration.py で複数のクラスタを Retreat モードにすることができます。
  • 使用方法:

    python retreatModeConfiguration.py -r disable または python retreatModeConfiguration.py -r enable


vCLS 仮想マシンの識別:

  1. vSphere Client ユーザー インターフェイスでは、vCLS 仮想マシンは vCLS-<自動割り当て英数字> という名前で、number フィールドは自動生成されます。vSphere Client のデータセンターを備えたすべての vCLS 仮想マシンは、vCLS という名前の [仮想マシンおよびテンプレート] フォルダ内のクライアントの [仮想マシンおよびテンプレート] タブに表示されます。

    これらの仮想マシンの概要をクリックすると「vSphere Cluster Service 仮想マシンは vSphere Cluster Services の健全性の維持に必須です。この仮想マシンの電源状態とリソースは vSphere Services によって管理されています。」というバナーとともに、ナレッジベース記事への [詳細] リンクが表示されます。

  2. vSphere 管理オブジェクト ブラウザ (MOB) の使用

    特定のデータセンターのすべての vCLS 仮想マシンを特定する

    MOB クエリのサンプル: :

    次のサンプル クエリで、vCLS 仮想マシンの IP アドレスと moid に置き換えます。

    https://<IP address>/mob/?moid=vm-1004&doPath=config.managedBy
    https://<IP address>/mob/?moid=vm-1004&doPath=config.extraConfig%5b%22HDCS.agent%22%5d



    MOB クエリのサンプル:
    次のサンプル クエリで、vCLS という名前の仮想マシン フォルダの IP アドレスと moid に置き換えます。

    https://<IP address>/mob/?moid=group-v16

Attachments

configure_retreat_mode_v2.py get_app
retreatmodeconfiguration.py get_app
configure_retreat_mode.py get_app