ESXiホストで実行されている仮想マシンは、変更されたディスクセクターを追跡できます。この機能は、変更されたブロック追跡(CBT)と呼ばれます。
多くのファイルシステムでは、CBT は 2 つの変更 ID 間で変更されたディスクセクターを識別します。 VMFSパーティションでは、CBT は使用中のすべてのディスクセクターを識別することもできます。
CBT が無効になっているか正しく機能していない場合、増分バックアップは変更されたブロックのみではなく、完全な仮想マシンディスクをバックアップするか、完全なバックアップに戻る可能性があります。
仮想ディスクブロックの変更は仮想化レイヤー内の外部仮想マシンから追跡されます。ソフトウェアがバックアップを実行するとき、最後のバックアップ以降に変更されたブロック、または使用中のブロックのみの送信を要求することができます。。
CBT 機能には vSphereAPI の一部としてサードパーティのバックアップアプリケーションからアクセスできます。アプリケーションは VAPI を呼び出して、VMkernel が最後のバックアップスナップショット以降に
仮想ディスク上で変更されたデータのブロックを返すように要求します。
CBT が最後の変更 ID 以降に変更されたディスクセクターを識別するには、次の項目が必要です。
- ホスト はESXi 4.0 以降である必要があります。
- 追跡するディスクを所有する仮想マシンは、ハードウェアバージョン7 以降である必要があります。
- I / O 操作は ESXi ストレージスタックを経由する必要があります。仮想互換モードの RDM と同様に NFS はサポートされいます。SAN、iSCSI または ローカル ディスクのいずれかにバッキングされていても、VMFS がサポートされています。
- 仮想マシンに対して CBT を有効にする必要があります(以下を参照してください。デフォルトでは有効になっています)。
- 仮想マシンストレージは、(永続的または非永続的)独立したディスクであってはなりません。つまり、スナップショットの影響を受けません。
注:物理互換モードの RDM はサポートされていません
CBT が特殊な "*" 変更 ID で使用中のディスク セクタを特定するには、次の項目が必要です。
仮想ディスクが、SAN、iSCSI、またはローカルディスクにバッキングされている VMFS ボリューム上にあること。
クリーン スタートのため、CBT を有効にするときには仮想マシンのスナップショットをゼロとしておくこと。
注:変更されたブロックの追跡を有効にする前に、仮想マシンにスナップショットがないことを確認してください。 CBTを有効にする前にスナップショットを作成すると、
QueryChangedDiskAreas API がエラーを返さないか、QueryChangedDiskAreas によって返されるデータが正しくない可能性があります。
CBT が前回の変更 ID 以降に変更されたディスク セクタを特定するには、次の項目が必要です。
- ホストが ESX/ESXi 4.0 以降であること。
- 追跡対象のディスクを所有する仮想マシンが、ハードウェア バージョン 7 以降であること。
- I/O 操作が ESX/ESXi ストレージ スタックを通過すること。 仮想互換モードの RDM と同様に NFS はサポートされますが、物理互換モードの RDM ではサポートされません。 SAN、iSCSI または ローカル ディスクのいずれかにバッキングされていても、VMFS がサポートされています。
- CBT が仮想マシンに対して有効化されていること(下記参照)。
- 仮想マシンのストレージが(通常あるいは読み取り専用の)独立ディスクではない、つまりスナップショットの影響を受けないこと。
CBT が特殊な "*" 変更 ID で使用中のディスク セクタを特定するには、次の項目が必要です。
- 仮想ディスクが、SAN、iSCSI、またはローカルディスクにバッキングされている VMFS ボリューム上にあること。
- クリーン スタートのため、CBT を有効にするときには仮想マシンのスナップショットをゼロとしておくこと。
仮想マシンのパワーオン時の電源の不具合やハード シャットダウンなど、一部のケースでは、CBT がリセットされ、差分変更の追跡を失う場合があります。
注:変更されたブロックの追跡を有効にする前に、仮想マシンにスナップショットがないことを確認してください。 CBTを有効にする前にスナップショットを作成すると、
QueryChangedDiskAreas API がエラーを返さないか、QueryChangedDiskAreas によって返されるデータが正しくない可能性があります。
仮想ディスクの CBT が有効化されているかどうかチェックするには:
- vSphere Client を開き、パワーオフされた仮想マシンを選択します。
- [編集] > [設定] > [オプション] > [詳細/一般] > [構成パラメータ] をクリックします。
![1020128-1.jpg](https://api-broadcomcms-software.wolkenservicedesk.com/attachment/get_attachment_content?uniqueFileId=1512265215647)
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3. 仮想マシンの構成ファイル (.vmx) に、次のエントリが含まれています。
ctkEnabled = "TRUE"
4. 各仮想ディスクについて、 .vmx ファイルに次のエントリが含まれています。
scsix:x.ctkEnabled = "TRUE"
注:scsi0:0.ctkEnabled の scsi0:0 は、仮想マシンに追加されたハードディスクに割り当てられた SCSI デイスを示します。 仮想マシンに追加されたすべてのハードディスクには、scsi0:0、scsi0:1、またはscsi 1:1 のような SCSI デバイスが与えられます。 CBT は各ディスクで個別に有効(または無効)することができます。
5. 各仮想ディスクおよびスナップショット ディスクについては、.ctk ファイルがあります。
例:
vmname.vmdk
vmname-flat.vmdk
vmname-ctk.vmdk
vmname-000001.vmdk
vmname-000001-delta.vmdk
vmname-000001-ctk.vmdk
注: 正常なバックアップおよびフル スナップショット統合の後、データストアに .ctk ファイルに関連するスナップショットは残っていません。 例: vmname-000001-ctk.vmdk。
6. 仮想マシンの電源を入れます。
7. 仮想マシンのホームディレクトリで、CBT が有効になっている各ディスクに vmname-ctk.vmdk のようなファイルが存在していることを確認。
注:バックアップと完全なスナップショットの統合が成功した後は、スナップショットに関連する.ctk ファイルがデータストアに残っていないはずです。 例:vmname-000001-ctk.vmdk。
CBT を無効にするには、仮想マシンにスナップショットがないことを確認します。 詳細については、以下を参照してください。
スナップショット マネージャにスナップショット エントリがない場合のスナップショットのコミット (1002310)仮想マシンのクローン作成時に「指定されたパラメータが正しくありませんでした: vm.ctkEnabled (A specified parameter was not correct : vm.ctkEnabled)」というエラーが発生する(76280)CBT を無効にするには:
1. 仮想マシンをパワーオフ
2. 仮想マシンを右クリックし、[設定の編集] をクリック
3. [オプション] タブをクリック
4. 「詳細」 セクションの下の 「一般」 をクリックしてから、「構成パラメーター」 をクリック [構成パラメーター] ダイアログを開く
5. 目的の SCSI ディスクの ctkEnabled パラメーターを false に設定
6. 仮想マシンの電源を入れる