この問題を回避するには、vSAN クラスタにある各ホストの ClomMaxComponentSizeGB パラメータのデフォルト値を調整します。
- vSphere Web Client ナビゲータでホストを参照します。
- [管理] タブをクリックして、[設定] をクリックします。
- [システム] の下の [システムの詳細設定] をクリックします。
- [VSAN.ClomMaxComponentSizeGB] オプションを選択し、[編集] をクリックします。
- vSAN クラスタで使用する最も小容量な磁気ディスクの 80% を超えないようにデフォルト値を変更します。
たとえば、vSAN ディスク グループで最も小容量な磁気ディスクが 200 GB で、仮想マシン オブジェクトが 500 GB に増大すると想定される場合は、[VSAN.ClomMaxComponentSizeGB] オプションを 180 GB(200 GB の 90%)に調整します。
注:
- VSAN.ClomMaxComponentSizeGB 値は、仮想マシンを vSAN クラスタに展開する前に調整する必要があります。仮想マシンをプロビジョニングした後は、この値を変更しないでください。
- VSAN.ClomMaxCompnentSizeGB 値は、vSAN クラスタに展開したオブジェクトのサイズに影響します。プロビジョニングしたオブジェクトの実際のサイズは、次の公式で算出します。
Maximum object size = MAX (2TB, 12*VSAN.ClomMaxComponentSizeGB)
オブジェクトの最大サイズは VSAN.ClomMaxComponentSizeGB 値の 12 倍ですが、vSAN データストアでサポートされる最大ファイル サイズである 2 TB は超えません。
この変更を行う前に vSAN クラスタに仮想マシンを展開してしまった場合の対処方法
以下の点を考慮して、[オブジェクト スペースの予約] が 100% に設定されているストレージ ポリシーを適用して、前に展開したオブジェクトのオブジェクト スペースを保存することができます。
- 単一の VMDK を持つ仮想マシンの場合は、ポリシーを一度に 1 台の仮想マシンに適用します。
- 複数の VMDK を持つ仮想マシンの場合は、ポリシーを一度に 1 つの VMDK に適用します。
注:vSAN データストアのデフォルトのシン プロビジョニングには何のメリットもありません。ただし、オブジェクト スペースの予約ポリシーを使用しない将来の展開はシン プロビジョニングで、それらのオブジェクトは [VSAN.ClomMaxComponentSizeGB] オプションで定義された最大コンポーネント サイズを使用します。