この記事には、ESXi および ESX で partedUtil コマンドライン ディスク パーティショニング ユーティリティを使用する方法が記載されています。
注: ESXi/ESX ホストまたは vCenter Server に接続された vSphere Client を使用して、VMFS データストアの作成および削除を行うことができます。コマンドライン ユーティリティを使用してパーティションを手動で作成する必要はありません。詳細については、使用している ESXi/ESX バージョンの 『構成ガイド』 の 「ストレージの管理」 セクションを参照してください。
免責事項: これは英文の記事 「Using the partedUtil command line utility on ESXi and ESX (1036609)」の日本語訳です。
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partedUtil コマンドを使用して誤った GUID サイズを指定した結果、次のようなエラーが表示される
partedUtil コマンドライン ユーティリティを使用して、ESXi および ESX でローカルおよびリモート の SAN ディスクのパーティション テーブルを直接操作できます。
ESXi 5.x 以降のディスク パーティショニングには、 partedUtil コマンドラインのみがサポートされます。VMFS5 でフォーマットされた LUN では、コマンドライン ユーティリティ fdisk は機能しません。
注: この記事は、ESXi または ESX ホストのコンソール セッションを使用できること、ユーザーがコンソールおよびディスク管理の概念に精通していること、作業を進める前に適切なバックアップを作成していることを前提とします。詳細については、以下を参照してください:
手順の実行について不明な点がある場合は、VMware サポートにお問い合わせください
PartedUtil を使用して、失われた VMFS パーティション テーブルを再作成する方法については、vSphere 5 で、失われた VMFS データストア パーティションを再作成する (2046610)(Re-creating a missing VMFS datastore partition in vSphere 5 (2046610)) を参照してください。
この記事では、次のタスクについて説明します。
Each partedUtil コマンドは、操作の対象となるローカル ディスクまたは SAN ベース ディスクを指定するデバイス引数を受け入れます。これは 、/vmfs/devices/disks/ で始まるパス名である必要があります。この引数には、デバイス上の既存のパーティションではなく、ブロック デバイス全体を指定する必要があります。
partedUtil で管理できるディスク デバイス名のリストを取得するには、次のコマンドを実行します。
ls /vmfs/devices/disks/
ESXi/ESX 3.x での出力例:
vmhba0:0:0:0 <-- ディスク デバイス
vmhba0:0:0:1 <-- パーティション 1
vmhba0:0:0:2 <-- パーティション 2
vmhba0:0:0:3 <-- パーティション 3
vmhba0:0:0:5 <-- パーティション 5
vmhba3:0:0:0 <-- ディスク デバイス
vmhba3:0:0:1 <-- パーティション 1
ESXi/ESX 4.0 以降の出力例:
mpx.vmhba0:C0:T0:L0 <-- ディスク デバイス
mpx.vmhba0:C0:T0:L0:1 <-- パーティション 1
mpx.vmhba0:C0:T0:L0:2 <-- パーティション 2
mpx.vmhba0:C0:T0:L0:3 <-- パーティション 3
mpx.vmhba0:C0:T0:L0:5 <-- パーティション 5
naa.60060160205010004265efd36125df11 <-- ディスク デバイス
naa.60060160205010004265efd36125df11:1 <-- パーティション 1
注: partedUtil コマンドを使用してブロック デバイスを指定する場合、フル パスを使用し、そのフル パスを二重引用符で囲みます。
特定のディスク デバイスを識別する方法については、VMware ESX を操作するときのディスクの識別 (1014953)(Identifying disks when working with VMware ESX (1014953)) を参照してください。
partedUtil コマンドライン ユーティリティを使用して、ブロック ディスク デバイス上の既存のパーティション テーブルを調べることができます。ブロック ディスク デバイスに定義されているパーティションのリストを取得するには:
partedUtil getptbl "/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba0:C0:T0:L0"
出力例:
msdos
17834 255 63 286513152
1 63 2249099 131 128
2 2249100 2474009 252 0
3 2474010 286487144 5 0
5 2474073 286487144 251 0
1 行目は、 getptbl 形式のコマンドでのみ表示されます。この行には、使用されるパーティショニング スキームを識別するディスク ラベルが表示されます。共通のラベルは、 bsd、dvh、gpt、loop、mac、msdos、pc98、および sun です。このうち、ESXi/ESX では、 msdos ラベルと gpt パーティショニング スキームのみが使用されます。
注: msdos は、デバイスに Windows ファイル システムが含まれていることや、デバイスが Windows マシンで使用されていることを意味するものではありません。これは、単に、MBR (マスタ ブート レコード) パーティションであることを意味します。
2 行目には、基礎となるデバイスから読み取られるディスクの配置情報が表示されます。
17834 255 63 286513152
| | | |
| | | \----- quantity of sectors
| |\-------- quantity of sectors per track
| \------------ quantity of heads
\------------------ quantity of cylinders
残りの行では、定義された各パーティションが識別されます。定義されたパーティションがない場合、このリストは空白になります。リストは保存されない場合があります。
例: ここでは、4 つのパーティションが定義されています。1 番目のパーティション ( type 131 = 0x83 = Linux) は起動可能です。2 番目のパーティションは、VMKcore コアダンプ パーティション データストア ( type 252 = 0xFC) です。3 番目のパーティションは、追加の論理パーティションが含まれる拡張パーティション ( type 5) です。4 番目のパーティション (番号 5) は、パーティション番号 5 内の論理パーティションであり、このパーティションには VMFS データストア ( type 251 = 0xFB) が含まれます。
1 63 2249099 131 128
2 2249100 2474009 252 0
3 2474010 286487144 5 0
5 2474073 286487144 251 0
| | | | |
| | | | \--- attribute
| | | \------- type
| | \----------------- ending sector
| \------------------------- starting sector
\--------------------------- partition number
パーティションのプロパティ
partedUtil コマンドライン ユーティリティを使用して、ブロック ディスク デバイスに新しいパーティション テーブルを作成できます。ブロック デバイスに新しいパーティションを作成するには、ESXi/ESX のバージョンに応じて異なるコマンドを使用します。
ディスク ラベルは setptbl 形式のコマンドでのみ指定されます。これは、使用されるパーティショニング スキームを識別するディスク ラベルを設定します。共通のラベルは、bsd、dvh、gpt、loop、mac、msdos、pc98、および sun です。ESXi 5.x 以上では、msdos と gpt のラベルおよびパーティショニング スキームがサポートされますが、ESXi/ESX 4.1 以前では、msdos のラベルおよびパーティション スキームのみがサポートされます。
ディスクに適用するパーティションのリストを partedUtil コマンドラインに完全に指定する必要があります。既存のパーティションが設定されているディスクに別のパーティションを追加するには、元のパーティションと新しいパーティションの両方をコマンドラインに指定します。これを行わない場合、既存のパーティションが失われます。パーティションのリストは、引用符付き文字列として指定します。各文字列には、パーティション番号、開始セクタ、終了セクタ、タイプ ID、および属性の 5 つの項目で構成されるタプルをカプセル化します。
例: 2 つの連続する ~244 MB パーティションをタイプ 131 = 0x83で作成し、その1 番目のパーティションを起動可能としてオフセット 128 から開始します。
注: VMFS-3 から VMFS-5 にアップグレードされたボリュームの VMFS パーティションは、セクタ 2048 ではなく、引き続きセクタ 128 から開始されます。
注意: 新しいパーティション テーブルを作成する以外に、パーティション テーブルの変更を元に戻す機能はありません。変更を加える前に必ずバックアップを作成してください。パーティションを変更する前に、パーティションへのアクティブな I/O がないことを確認します。
パーティションのサイズ計算はこの記事の範囲外です。詳細については、VMware ESX/ESXi のインストールに推奨されるディスクまたは LUN サイズ (1026500)(Recommended disk or LUN sizes for VMware ESXi/ESX installations (1026500)) を参照してください。
partedUtil コマンドライン ユーティリティを使用して、ブロック ディスク デバイスのパーティション テーブルから 1 つのパーティションを削除できます。
パーティションを削除するには、次のコマンドを使用します。
partedUtil delete "/vmfs/devices/disks/DeviceName" PartitionNumber
例:
partedUtil delete "/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba0:C0:T0:L0" 2
注意: 新しいパーティション テーブルを作成する以外に、パーティション テーブルの変更を元に戻す機能はありません。変更を加える前に必ずバックアップを作成してください。パーティションを変更する前に、パーティションへのアクティブな I/O がないことを確認します。
partedUtil コマンドを使用して、ESXi/ESX 4.0 以上の既存のパーティションのサイズを変更できます。これによって、パーティション内のファイル システムのサイズが変更されることはありません。このサイズ変更は、パーティションを削除し、新しい開始セクタまたは終了セクタを使用してパーティションを再作成することと変わりません。
パーティションのサイズを変更するには、次のコマンドを使用します。
partedUtil resize "/vmfs/devices/disks/DeviceName" PartitionNumber NewStartSector NewEndSector
例: 同じ場所 (例: 2474073)で開始し、新しい終了セクタ (1234567890) で終了するようにパーティション 4 を移動するには、次のコマンドを実行します。
partedUtil resize "/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba0:C0:T0:L0" 4 2474073 1234567890
注意: 新しいパーティション テーブルを作成する以外に、パーティション テーブルの変更を元に戻す機能はありません。変更を加える前に必ずバックアップを作成してください。パーティションを変更する前に、パーティションへのアクティブな I/O がないことを確認します。
パーティション タイプはパーティションの目的を識別するものであり、特定のオペレーティング システムによる使用目的を示すことができます。パーティション タイプは、パーティション テーブル内で GUID のみによって指定される必要があります (partedUtil setptbl コマンドを使用する場合)。
GUID は、次のコマンドを使用して取得できます。
partedUtil showGuids
ESXi/ESX で一般的に使用されるパーティション タイプは次のとおりです。
パーティション | GUID | タイプ (16 進) | タイプ (10 進) |
VMFS データストア | AA31E02A400F11DB9590000C2911D1B8 | 0xFB | 251 |
VMKCore 診断 | 9D27538040AD11DBBF97000C2911D1B8 | 0xFC | 252 |
VMware 予約済み | 9198EFFC31C011DB8F78000C2911D1B8 | ||
基本データ | EBD0A0A2B9E5443387C068B6B72699C7 | 0x83 | 131 |
Linux スワップ | 0657FD6DA4AB43C484E50933C84B4F4F | 0x82 | 130 |
Linux LVM | E6D6D379F50744C2A23C238F2A3DF928 | 0x8E | 142 |
Linux RAID | A19D880F05FC4D3BA006743F0F84911E | 0xFD | 253 |
EFi システム | C12A7328F81F11D2BA4B00A0C93EC93B | 0xEF | 239 |
Microsoft 予約済み | E3C9E3160B5C4DB8817DF92DF00215AE | ||
未使用エントリ | 00000000000000000000000000000000 | ||
Fat16 | 0x6 | 6 | |
拡張 | 0x5 | 5 | |
SFS | 0x42 | 66 | |
NTFS | 0x7 | 7 |