ESXi のリンク集約(EtherChannel、ポート チャネル、または LACP)のホスト要件
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ESXi のリンク集約(EtherChannel、ポート チャネル、または LACP)のホスト要件

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Article ID: 327164

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Updated On: 04-29-2025

Products

VMware vCenter Server VMware vSphere ESXi

Issue/Introduction

免責事項:これは英文の記事「Host requirements for link aggregation (etherchannel, port channel, or LACP) in ESXi」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。
 
Symptoms:

これらのコンセプトは、ESXi ネットワーク環境で使用されます。

ネットワークの冗長性、ロード バランシング、およびフェイルオーバーを ESXi で実現するためのいくつかの方法があります。

リンクアグリゲーション(Ether Channel, port channel, LACP)は ESXi を新規インストールした際にはデフォルトで設定されません。

リンクアグリゲーション(Ether Channel, port channel, LACP)を活用するためには、対処すべき二つの事項があります。

ESXi のアップリンク(vmnic)が接続される物理スイッチ

  • 物理スイッチ上でリンク集約を有効にする

    :リンク集約は Ether Channel, イーサネット トランク, port channel, LACP, vPC, マルチリンクトランキングとも呼ばれます。


ESXi ホストの設定: 

1) シナリオ1:  Ether Channel(port channel とも呼ばれる)

  • Ether Channel(port channel とも呼ばれる)は標準スイッチにて LACP 無しに使用する事が可能
  • LACP と略される Link Aggregation Control Protocol は LAG(Link Aggregation Group) 内の全てのアップリンクが定期的にチェックされることを目的としています。このチェックには ESXi、物理スイッチ、vmnic が接続されるスイッチポートそれぞれで矛盾のない状態かどうかの確認を含んでいます。
  • ESXi の仮想スイッチは LACP 無しにリンクアグリゲーションを設定する事が可能です

2) シナリオ2: LACP が有効化されたリンクアグリゲーション

  • この設定は分散仮想スイッチ(vDS)でのみサポートされています
注:
  • これらのシナリオには大きな違いがあります
  • Ether Channel, port channel, LACP, LAG などの用語を同一と誤解されることが多くあります

Environment

VMware vSphere ESXi 7.x
VMware vSphere ESXi 8.x

Resolution

リンク集約に関する ESXi の要件および制限事項:

  • ESXi ホストは、単一の物理スイッチまたはスタックスイッチの NIC チーミングのみをサポートします。
    • リンク集約は、複数のトランキングスイッチではサポートされません。
  • スイッチは静的モード ON で 802.3ad リンク集約を実行するように設定する必要があり、仮想スイッチのロードバランシングの方法は "IP ハッシュに基づいたルート" に設定する必要があります。
    • 注: Ether Channel を LACP を使用しないで構成する場合、ロードバランスアルゴリズムは "IP ハッシュに基づいたルート" に設定する必要があります。
    • 注: ネットワーク断が発生するため、リンク集約の変更はメンテナンス期間中に行う必要があります。
  • iSCSI ソフトウェアのマルチパスには使用しないでください。iSCSI ソフトウェアのマルチパスに必要なアップリンクは vmkernel ごとに 1 つのみですが、リンク集約は複数のアップリンクを提供します。
  • IP ハッシュロードバランシングでは、ビーコン検知を使用しないでください。
  • IP ハッシュロードバランシングでは、スタンバイまたは未使用のアップリンクを構成しないでください。
  • VMware は、Virtual Standard Switch (vSS) ごとに 1 つの EtherChannel ボンディングのみをサポートします。 
  • ESXi は、vDS でのみ LACP をサポートします。

重要:

    • ESXi のロードバランシングは物理スイッチのロードバランスアルゴリズムと一致している事が望ましいです。
    • 物理スイッチにおいてどのロードバランスアルゴリズムを使用するかについては、物理スイッチベンダへご確認ください。

vSphere の LACP の制限事項:

  • LACP は vSphere Distributed Switch でのみサポートされます。
  • LACP 構成設定はホストプロファイルに存在しません。 
  • ゲスト OS(ネストされた ESXi ホストを含む)内での LACP の実行はサポートされていません。
  • LACP は ESXi ダンプコレクタと組み合わせて使用することはできません。
    • この機能を使用するには、管理目的で使用される vmkernel ポートが vSphere 標準スイッチ上にある必要があります。
  • ポートミラーリングを LACP と組み合わせて使用し、ネゴシエーションと制御に使用される LACPDU パケットをミラーリングすることはできません。
  • LACP プロトコル自体が個別の LAG ポートの健全性を保証することができるため、チーミング健全性チェックは LAG ポートには機能しません。ただし、VLAN および MTU 健全性チェックでは LAG ポートがチェックされます。
  • 拡張 LACP サポートは単一の LAG に制限され、分散ポート (dvPortGroup) またはポート グループごとのトラフィックが処理されます。
  • 1 つの Distributed Switch 上に、最大で 64 の LAG を作成できます。ホストがサポートできる LAG は 64 個までです。
    • 注:実際に使用できる LAG の数は、基盤となる物理環境の機能性と、仮想ネットワークのトポロジによって異なります。たとえば、1 つの LACP ポート チャネルで物理スイッチがサポートするポートが 4 つまでの場合、1 つの LAG に接続可能な物理 NIC は、ホストあたり 4 つまでになります。
  • LACP は現在 SR-IOV ではサポートされていません。
  • 次の表に示すように、基本 LACP (LACPv1) は、vSphere バージョン 6.5 以下でのみサポートされます。ESXi を 7.0 にアップグレードすると、物理スイッチによって基本 LACP を使用する ESXi ホストの LAG ポートが無効になる可能性があります。
  • vDS との LACP 互換性

     vCenter Server バージョン 

     vDS バージョン

     ホスト バージョン 

    互換性

    vCenter Server 8.0

    vDS 8.0/7.0/6.6

    ESXi 8.0

    LACP v2 のみをサポート

    vCenter Server 7.0

    vDS 7.0/6.6/6.5

    ESXi 7.0

    LACP v2 のみをサポート


注:

  • 他のネットワーク変更の場合と同様にネットワークが中断する可能性があるため、メンテナンス期間中に変更することをお勧めします。
  • これは特に分散仮想スイッチ(vDS) の場合に当てはまります。vDS は vCenter Server によって管理され、vCenter Server への接続が失われるとホストだけでは vDS を変更できないためです。
  • LACP を有効にすると、本番環境停止のシナリオで vCenter Server またはホスト管理のリカバリが複雑になる可能性があります。これは場合によっては(LACP は標準スイッチではサポートされていないため)、LACP 接続を切断して標準スイッチに戻す必要があるためです。

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