vmkfstools コマンドでは、仮想マシンの内容をクローン作成し、ある仮想マシン ディスク フォーマット (.vmdk) を別のフォーマットに変換することもできます。
注: 変換の実行に選択されたホスト オペレーティング システムは、定義された出力フォーマットでの仮想マシンの実行をサポートしているとは限りません。 vmkfstools では、代替ディスク フォーマットをサポートするほかの VMware 製品で使用するために仮想ディスクをエクスポートする可能性が考慮されています。
次の手順で、仮想マシン ディスクをあるタイプから別のタイプに変換します:
ESX/ESXi ターミナルからの場合:
ESX/ESXi ターミナルからの場合:
vmkfstools -i input output -d format -a adaptertype
vMA/vCLI からの場合:
vmkfstools --server <vCenter or ESX IP/Hostname> -i input output -d format -a adaptertype
たとえば、examplevm.vmdk を Datastore から Datastore 2 にクローン作成し、ターゲット コピーをシン プロビジョニングするには:
vmkfstools -i "/vmfs/volumes/Datastore/examplevm/examplevm.vmdk" "/vmfs/volumes/Datastore 2/newexamplevm/newexamplevm.vmdk" -d thin -a buslogic
vMA/vCLI からの場合:
vmkfstools --server 10.21.49.14 -i '[Datastore] examplevm/examplevm.vmdk' '[Datastore 2] newexamplevm/newexamplevm.vmdk' -d thin -a buslogic
注 : vSAN 上にある仮想マシンには、-W vsan オプションも指定します。
注 : クローン作成前に、新しいターゲット ディレクトリが作成されていることを確認します。
警告: 仮想マシンのスナップショットまたは差分ディスクが存在する場合、選択したソースが現在のスナップショット差分ディスクであることを確認してください。 ソースがこれ以外の場合、古いターゲット コピーが作成されます。 ただし、コマンドを使用する場合、対応する最新の差分ディスクの記述子ファイルをディスクのクローン作成時に使用する必要があります。
たとえば、スナップショットが作成された仮想マシン ディスク(差分ディスク)examplevm-000001.vmdk で、上記のように Datastore から Datastore 2 へのクローン作成や変換を行い、ターゲット コピーをシン プロビジョニングするには、次のコマンドを実行します。
ESX/ESXi ターミナルからの場合:
vmkfstools -i "/vmfs/volumes/Datastore/examplevm/examplevm-000001.vmdk" "/vmfs/volumes/Datastore 2/newexamplevm/newexamplevm.vmdk" -d thin -a buslogic
vMA/vCLI からの場合:
vmkfstools --server 10.21.49.14 -i '[Datastore] examplevm/examplevm.vmdk' '[Datastore 2] newexamplevm/newexamplevm.vmdk' -d thin -a buslogic
この例では、入力ファイルに examplevm.vmdk ではなく examplevm-000001.vmdk を選択しています。 スナップショット差分ディスク ファイルには、各スナップショット差分ディスクの反復数またはレベルを区別するために、順序付けされた番号が追加されます。 最新の差分ディスクを選択すると、最新の保存データがターゲットにクローン作成されます。
注: vmkfstools -i コマンドを実行すると、ソース ディスクで VMware 準仮想化を使用している場合でも、LSI コントローラ搭載ドライブのクローンが作成されます。 このため、仮想マシンが起動しなくなります。 この問題を解決するには、ソース ディスクと同じコントローラ タイプに変更します。
注 : この手順はコマンドで指定されたディスクをクローンするだけです。新しくクローン作成されたディスクや仮想マシンをインベントリに登録するには、.vmx ファイルが必要です。クローン元の .vmx ファイルを手動でコピーし、その .vmx ファイルの中身を編集して新しくクローン作成されたディスクへのパスを提供するか、もしくは、UI から新しい仮想マシンを作成しハードディスク セクションでクローン作成されたディスクを選択します。
vmkfstools で一般的に使用されるディスク フォーマット:
VMFS データストアで作成および保存される仮想マシン ディスクのデフォルト オプションです。
NFS データストアで保存される仮想マシン ディスクのデフォルト オプションです。 要求に応じて領域を割り当ておよびコミットし、仮想ディスクで使用される領域が多くなると増大します。
注: シンプロビジョニングされたディスクの構成サイズを正しく表示するには、ls コマンドを使用します。 データストアのディスク ファイルによって使用されるディスク領域を判断するには、du コマンドを使用します。
クロス ホスト仮想マシン クラスタリングおよび VMware Fault Tolerance (FT) 仮想マシンで必要な指定フォーマットです。 仮想マシンのすべてのブロックは、作成時にゼロが書き込まれて割り当ておよびコミットされます。 既存のディスクは、既存のデータを損なわずにこのフォーマットに拡大できます。
物理互換モードでのデフォルトの Raw デバイス マッピング フォーマットです。 ほとんどの SCSI コマンドは、ゲスト OS とマッピングされた物理 raw LUN 間でパススルーされます。 これは、両方の仮想マシンが同じマッピング ファイルを共有する、クロス ホスト仮想マシン クラスタリングで必要になります。 このフォーマットでは、仮想マシンのスナップショットはサポートされていません。
物理互換モード設定で追加として使用できる Raw デバイス マッピング フォーマットです。 SCSI コマンドのサブセットは、ゲスト OS とマッピングされた物理 raw LUN 間でパススルーされます。 このフォーマットの付加価値は、仮想マシンのスナップショットがサポートされている点です。
このフォーマットは、VMware Fusion、Player、Server、Workstation などのホスト型(デスクトップ)製品と互換性があります。仮想マシン ディスクは、複数プラットフォーム間で考えられるファイル システムの互換性の問題を排除するために、複数の 2 GB のエクステントにまたがっています。 たとえば、FAT32 では最大で 4 GB のファイル サイズがサポートされています。 このフォーマットは、VMware ESX/ESXi 4.x または ESXi 5.x で動作する仮想マシンではサポートされていません。
注: SDK では、ESXi 5.0 以降でこのプロパティは sparse2GB として知られています。
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