vSphere でスナップショット LUN として検出された LUN のトラブルシューティング
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vSphere でスナップショット LUN として検出された LUN のトラブルシューティング

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Article ID: 319857

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Products

VMware vSphere ESXi

Issue/Introduction

この記事では、ESXi によるスナップショット LUN 検出の処理方法について説明します。

Symptoms:
免責事項:これは英文の記事「Troubleshooting LUNs detected as snapshot LUNs in vSphere (323142)」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。


次の症状が観察される場合があります。

  • データストアがありませんが、ホストに提供された LUN を引き続き確認できます。
  • 1台のホストはデータストアを認識していますが、他のホストは LUN のみを認識し、データストアは認識していません。
  • LUNをESXiホストに提供した後、ESXiホストはデータストアをマウントしません。注:他のESXiホストではその LUN 上のデータストアをマウントしています。LUNはすべてのホストでアクティブパスで利用可能です。
  • vmkernel.log ファイルに、次のようなエントリが表示されます。

    # Example 1:
    LVM: 8445: Device naa.xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx:1 detected to be a snapshot:
    LVM: 8445: Device eui.xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx:1 detected to be a snapshot:
    LVM: 8452: queried disk ID: <type 1, len 17, lun 36, devType 0, scsi 0, h(id) 7683208289187576905>
    LVM: 8459: on-disk disk ID: <type 1, len 17, lun 17, devType 0, scsi 0, h(id) 7683208289187576905>
    
    #Example 2:
    LVM: 11764: Device naa.xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx:1 detected to be a snapshot:
    LVM: 11770:   queried disk ID: <type 2, len 22, lun 0, devType 0, scsi 0, h(id) 15436777671286394200>
    LVM: 11777:   on-disk disk ID: <type 2, len 22, lun 0, devType 0, scsi 0, h(id) 16841058529903986994>


  • VMFS-5 または VMFS-6 としてフォーマットされた LUN を(名前または UUID のいずれかを使用して)強制的にマウントすると、次のようなエントリが表示されます。

    esxcli storage vmfs snapshot mount -l LUN
    No unresolved VMFS snapshots with volume label 'DEV-LUN' found.


    esxcli storage vmfs snapshot mount -u UUID
    No unresolved VMFS snapshots with volume UUID '4f1d6367-########-####-########149a' found.



  • VMFS データストアを強制的にマウントすると、次の症状が発生します。 
    • 同じデータセンター内の他のホストで、その VMFS データストアを vCenter Server からマウントできません。
    • vCenter Client のタスク リスト内に表示される「VMFS ボリュームの解決」自動タスクによって次のようなエントリが表示されます。

      Error: Cannot change the host configuration.
      Error Stack
      Call "HostStorageSystem.ResolveMultipleUnresolvedVmfsVolumes" for object "storageVolume" on vCenter Server "VC" failed.



Environment

VMware vSphere ESXi 7.x

VMware vSphere ESXi 8.x

Cause

スナップショット LUN の問題は、ESXi ホストが VMFS メタデータで期待されるものと LUN の ID を確認できない場合に発生します。

この問題は、SAN ハードウェアの交換、ファームウェアのアップグレード、SAN レプリケーション、DR テスト、および一部の HBA ファームウェアのアップグレード後に発生します。また、ホストにマップされた LUN ID が、VMFSデータストアを作成したホストに元々マップされていた LUN ID と一致しない場合にも発生する可能性があります(LUN ID はデバイスのターゲットパスの一部であり、VMFSメタデータの一部であるため)。
 
 
VMFS データストアの強制的マウントは、次の場合に失敗します。
  • 複数の ESXi ホストが同じ vCenter Server で管理され、これらのホストが同じデータセンター内に存在しています。
  • VMFS データストアが含まれたスナップショット LUN が、これらのすべての ESXi ホストに提供されています。
  • これらの ESXi ホストの 1 つが、このスナップショット LUN に存在している VMFS データストアを強制的にマウントします。
  • 別の ESXi ホストがこの操作の実行を同時に実行しようとしています。
1 台の ESXi ホストが、スナップショットとして検出される LUN に存在する VMFS データストアを強制的にマウントすると、そのデータストアを表すために、1 つのオブジェクトが vCenter Server データベース内のデータセンター グループに追加されます。

別の ESXi ホストが同じ VMFS データストアに対して同じ操作の実行を試みると、vCenter Server データベース内の同じデータセンター グループ内にこのオブジェクトがすでに存在しているため、その操作は失敗します。

vCenter Server では、このオブジェクトがすでに存在しているため、その同じデータセンターに存在する他のすべての ESXi ホストへのこのデータストアのマウントを許可しません。

Resolution

重要な注意事項:
  • 既存の署名を保持することは以下のような問題を引き起こす可能性があります。
    • データストアサイズの増強や新しいホスト上でデータストアの自動マウントに失敗したりするなどの問題です。そのため「強制的にマウントする」(既存の署名を保持しながらデータストアをマウントする)ことは対象のデータストアにアクセスするための一時的な処置となります

    • その後にはそのデータストア上で稼働するVMのメンテナンス期間を設け、新しい署名を割り当てる、若しくはメンテナンスの影響を受けないように対象データストア上の仮想マシンを別のデータストアに移行することを推奨します。

  • 再署名時に、ESXi は新しい UUID を割り当てるだけでなく、変更されたラベル (名前) をデータストアに割り当てます。データストアに割り当てられる新しいラベルのデフォルトの形式は snap-snapID-oldLabel です。ここで、snapID は整数、oldLabel は元のデータストアのラベル/名前です。

ESXi 7.x および 8.x

vSphere Client

  1. vSphere Client にログインして、vCenter ホーム に移動します。
  2. 左側のメニューで [データストア] をクリックします。
  3. [オブジェクト] タブで、左上の [新しいデータストアの作成] アイコンをクリックします。
  4. データストア名を入力し、必要な場合はデータストアの配置場所を選択します。
  5. VMFS をデータストア タイプとして選択します。
  6. ストレージ デバイスのリストから、[スナップショット ボリューム] 列に特定の値が表示されたデバイスを選択します。

    :[スナップショット ボリューム] 列にある値は、そのデバイスが既存の VMFS データストアのコピーが含まれたコピーであることを示しています。
  7. [マウント オプション] の下で、ご使用のボリュームに必要なオプション([既存の署名を保持]、[新しい署名の割り当て]、または [ディスクをフォーマット])を選択して、[次へ] をクリックします。
  8. データストアの構成情報を確認します。
  9. [終了] をクリックします。


コマンド ライン

  1. SSH セッションと root 認証情報を使用してESXiホストに接続します
  2. スナップショットとして検出されたボリュームを一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

    esxcli storage vmfs snapshot list


    次のような出力が表示されます。

    xxxxxxxx-xxxxxxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx
    Volume Name: VMFS_1
    VMFS UUID: xxxxxxxx-xxxxxxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx

    Can mount: true
    Reason for un-mountability:
    Can resignature: true
    Reason for non-resignaturability:
    Unresolved Extent Count: 1
  3. スナップショットまたはレプリカ LUN の再署名を行う(ボリュームが再署名の直後にマウントされます)には、次のコマンドを実行します。

    esxcli storage vmfs snapshot resignature -l label|-u uuid

    例:
    esxcli storage vmfs snapshot resignature -l "VMFS_1"
    esxcli storage vmfs snapshot resignature -u "xxxxxxxx-xxxxxxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx"


  4. 再起動後にも持続するスナップショットまたはレプリカ LUN をマウントするには、次のコマンドを実行します。

    esxcli storage vmfs snapshot mount -l label|-u uuid

  5. 再起動後には持続しないスナップショットまたはレプリカ LUN をマウントするには、次のコマンドを実行します。

    esxcli storage vmfs snapshot mount -n -l label|-u uuid
  6. ボリュームの再署名を行わずにボリュームをマウントする(このボリュームは、ESXi ホストが再起動されるとマウントされます)には、次のコマンドを実行します。

    esxcfg-volume -M VMFS_UUID|label

    例:
    esxcfg-volume -M "VMFS_1"
    esxcfg-volume -M "xxxxxxxx-xxxxxxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx"

:データストアを vCenter Server に再度表示するために、そのデータストアが提供されているすべての ESXi ホストに対してストレージ アダプタの再スキャンを実行するか、またはストレージ ビューの更新を実行しなければならない場合があります。影響を受けるデータストアの特定が難しい場合、vSphere Client で、データストアがまだ正しくマウントされている別の ESXi ホストのストレージ ビューを調べます。これにより、VMFS データストア名を NAA LUN 識別子と関連付けることができます。

:すでにマウントされているスナップショット LUN の再署名を試みると失敗します。fault.VmfsAlreadyMounted error when resignaturing a snapshot LUN (321421) を参照してください。

Additional Information

スナップショット LUN をマウントするためのベストプラクティス

#注: 実行中の VM/VMDK があるデータストアは再署名しないでください。再署名のプロセスで VM とディスクの UUID/パスが変更され、停止が発生します。

# この手順は、VM がシャットダウンされ、登録解除され、データストアがすべての ESXi ホストからアンマウントされている状態で実行する必要があります。
  1. 影響を受けるデータストア上にアクティブな I/O が存在しない必要があります。ボリュームに登録されている仮想マシンではデータストアがアンマウントされず、データストアが再署名された後はホスト データベース場所のレコードが正しいものでなくなり、仮想マシンはパワーオンされません。
    I/O がデータストアで発生しないようにするために、次の 2 つのオプションがあります。
     
    1. Storage vMotion: データストアをメンテナンス モードにし、(任意またはすべてのホストから)Storage vMotion を使用してすべての仮想マシンをデータストアから別のデータストアに移行します。
      その時点で、新しいデータストアを提示し、スナップショット LUN を削除してダウンタイムを制限することを検討してください。

      または
       
    2. シャットダウンして登録解除:影響を受けたデータストアに存在するすべての仮想マシンをシャットダウンし、登録解除します。
       
  2. すべてのホスト上のデータストアをアンマウントします。
  3. VMFS ボリューム データを含む LUN を選択し、[新しい署名の割り当て] オプションを使用してストレージをクラスタの 1 つのホストに追加します。

    • スナップショット データストアは、再署名されるまで 1 つのホストにのみマウントできます。
    • これはマウントの問題があるホストである必要はありません。
    • 必要に応じてボリューム名を変更します。デフォルトで、データストア名には再署名操作の後に snap- が付きます。
       
  4. 仮想マシンを再署名されたデータストアからインベントリに追加し直し、パワーオンします。

    主に異なるデータストアに存在するが、一部は再署名されたボリュームに存在する(影響を受けたデータストア上に 1 つ以上のディスクがある)仮想マシンでは、仮想マシン構成から仮想ディスク (vmdk) を削除してから、新規に再署名されたデータストア場所から再追加する必要がある場合があります。
 
ESXi ホストで VMFS ボリュームを強制的にマウントする際の重要な注意事項
  • VMFS データストアをマウントできるのは、同じ UUID (つまり、VMFS の署名)を持つマウント済みの別の VMFS データストアと競合しない場合だけです。言い換えれば、元の VMFS データストアが含まれた元の LUN と、そのスナップショット LUN が、ともに ESXi ホストに同時に提供される場合、その VMFS データストアをそのスナップショット LUN から同じ ESXi ホストに強制的にマウントすることは許可されません。この場合、そのスナップショット LUN からその VMFS データストアをマウントする唯一の方法は、そのデータストアの再署名を行って、そのデータストア用の新しいラベルを選択することです。


  • 複数の ESXi ホストが存在するデータセンターでは、1 つのスナップショット LUN 上の 1 つの VMFS データストアは、これらのホストのいずれにも強制的にマウントされます。このデータストアが特定のホストにマウントされている場合、vCenter Server ユーザー インターフェイスを使用して、このデータストアを他の任意のホストに強制的にマウントすることはできません。このデータストアを他のホストにマウントするには、ここまでの手順を使用してください。


  • データストアが vCenter Server で正しくマウントされない場合、ESXi ホストに直接接続している間にマウントを再試行してください。再署名操作の後にその他のホストでボリュームが表示されます。再署名操作の後にボリュームが表示されない場合、必要に応じて各ホストから手動再スキャンを行ってください。詳細については、「Performing a rescan of the storage on an ESXi host (308546)」を参照してください。


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