vSAN におけるホスト障害時の修復遅延時間の変更
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vSAN におけるホスト障害時の修復遅延時間の変更

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Article ID: 315568

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Updated On: 02-18-2025

Products

VMware vSAN

Issue/Introduction

この記事では、VMware vSAN( 旧製品名: Virtual SAN) における修復遅延時間を変更する手順を説明します。これは、vSAN クラスタの一部である ESXi ホストで障害が検出された後、ディスク コンポーネントを修復するまでに、vSAN が待機する時間です。

Symptoms:
免責事項:これは英文の記事「Changing the default repair delay time for a host failure in vSAN(327031)」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。

Environment

VMware vSAN 7.0.x
VMware vSAN 8.0.x

Cause

この VMware vSAN 詳細設定では、ホストが障害状態になるか、メンテナンス モードになってから、ディスク オブジェクトを再構築するまでに vSAN が待機する時間を指定します。修復遅延値は、デフォルトで 60 分に設定されています。つまり、ホストで障害が発生すると、その特定のホスト上に存在するいずれかのディスク オブジェクトを再構築するまでに、vSAN は 60 分間待機します。これは、障害が一時的なものか永続的なものかを vSAN が特定できないためです。

:ソリッド ステート ディスク (SSD) や磁気ディスク (MD) などの物理ハードウェア コンポーネントで障害が検出された場合、vSAN はただちに反応して、ディスク オブジェクトを再構築します。

Resolution

:vSAN 7.x では下記の手順が引き続き有効ですが、必要であれば、vSAN の健全性プラグインの [オブジェクトをただちに修復] ボタンを使用して、修復をトリガーすることができます。

デフォルトの修復遅延時間を変更するには、ESXi の詳細オプション vsan.clomrepairdelay を変更します。

:デフォルトの 60 分は、さまざまな構成の違いの多くを網羅するために設計されています。前述のオプションをあまりに積極的に設定すると、不要な再同期操作が発生する場合があります。この詳細オプションを変更する場合は、以下の要素を考慮してください。
  • ESXi アップデートのインストール(アップデートを実行する場合)
  • ESXi ホストの起動時間(Power On Self Test を含む)
  • vSAN の SSD ログのリカバリ

オブジェクト修復タイマー(ClomRepairDelay)に設定できる最大値 (分単位) は 4294967295 です。

vSAN 7 またはそれ以降のバージョン

vSAN 6.7 U1 から、vCenter から「オブジェクト修復タイマー」値を変更するオプションが導入されました。vCenter が使用可能な場合は、[クラスタ オブジェクト] > [構成] > [vSAN] > [サービス] > [詳細オプション] に移動して、

オブジェクト修復タイマー オプションを目的の値に変更します。

重要vSphere UI を使用して上記の変更を行った後、メンテナンス/ディスク グループ/ディスク/再起動関連のアクティビティを続行する前に、少なくとも 180 秒待つ必要があります。
以前のバージョンの vSAN と同様に GUI を使用する場合、clomd サービスをコマンド ラインで再起動する必要はありません。

VMware vSphere Web Client を使用して修復遅延時間を変更するには、vSAN クラスタの各 ESXi ホストで次の手順を実行します。
  1. 管理者の認証情報と vSphere Web Client を使用して、VMware vCenter Server にログインします。
  2. vSAN クラスタを選択し、[ESXi ホスト] > [管理] > [設定] をハイライト表示します。
  3. [システムの詳細設定] > [VSAN.ClomRepairDelay] を選択します。
  4. [編集] をクリックします。
  5. 必要に応じて、VSAN.ClomRepairDelay 値を分単位で変更します。
  6. 次のコマンドを実行して Cluster Level Object Manager (CLOM) サービス clomd を再起動し、変更を適用します。

    /etc/init.d/clomd restart

    :clomd サービスを再起動すると、まもなく CLOM 操作が中断されます。停止時間は 1 秒未満のはずです。ただし、clomd サービスが再起動する時点で仮想マシンがプロビジョニングの最中である場合、そのプロビジョニングは失敗することがあります。
     
  7. vSAN クラスタの各 ESXi ホストに対して、手順 1 から 6 を適用します。
作業後の検討事項
作業が完了したら、設定をデフォルトの 60 分にリセットする必要があります。上記の手順を参考にしてください。

Additional Information