起動可能な Windows PE (WinPE) イメージを使用して仮想マシンに Windows 11 をデプロイする
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起動可能な Windows PE (WinPE) イメージを使用して仮想マシンに Windows 11 をデプロイする

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Article ID: 314315

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VMware vSphere ESXi

Issue/Introduction

免責事項:これは英文の記事「Deploy Windows 11 in virtual machine using bootable Windows PE (WinPE) Image 」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。


Windows 11 のハードウェア要件には、「Trusted Platform Module (TPM) バージョン 2.0」が含まれています。詳細については、Windows 11 の要件を参照してください。Windows 11 インストーラには、TPM または vTPM デバイスを含むシステムにのみインストールできるという制限があります。

Windows 11 のデプロイでは、vTPM デバイスを備えた仮想マシンに Windows 11 をインストールし、その後、仮想マシン テンプレートを作成するために vTPM デバイスを削除することは推奨されていません。これは、vTPM に保存されているシークレットが削除され、その結果としてデータ損失が発生する可能性があるためです。vTPM なしでテンプレートを作成する場合のベスト プラクティスは、データ損失のリスクを排除するために、最初から vTPM デバイスのない仮想マシンに Windows 11 をインストールすることです。

この記事では、起動可能な WinPE イメージを使用して、vTPM デバイスのない仮想マシンに Windows 11 をデプロイする方法について説明します。これは、ゴールド イメージ テンプレートまたは OVA テンプレートを作成するのに役立ちます。ユーザーは、テンプレートから Windows 11 を大規模にデプロイしてから、デプロイした各仮想マシン インスタンスに新しい一意の vTPM デバイスを追加できます。起動可能な WinPE イメージを使用すると、Microsoft および VMware によって完全にサポートされているシンプルなプロセスで、最初から vTPM のない仮想マシンに Windows 11 をデプロイできます。

注:このプロセスでエンド ユーザーのために Windows 11 をデプロイしたすべての仮想マシンには、Microsoft の最小ハードウェア要件に準拠し、高いレベルのセキュリティを確保するために、vTPM を含める必要があります。


Environment

VMware vSphere ESXi 7.0.x

Resolution

起動可能な WinPE ISO イメージを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Windows 11 Assessment and Deployment Kit (ADK) および Windows 11 Assessment and Deployment Kit WinPE アドオンをダウンロードして Windows 仮想マシンにインストールします。ダウンロード リンク
  2. この仮想マシンに次の 4 つのディレクトリを作成します。
    C:\test\winpe\ - WinPE の作業ディレクトリとして使用されます。
    C:\test\mount\ - WinPE イメージのマウント ディレクトリとして使用されます。
    C:\test\drivers\ - (オプション)ドライバ ファイルを格納します。
    C:\test\scripts\ - スクリプトを格納します。
  3. [スタート (Start)] -> [すべてのアプリ (All apps)] -> [Windows キット (Windows Kits)] の順にクリックします。[デプロイおよびイメージング ツール環境 (Deployment and Imaging Tools Environment)] を右クリックして [管理者として実行 (Run as an administrator)] を選択し、次のコマンドを実行して、ベース WinPE ファイルが含まれる作業ディレクトリを作成します。
    copype amd64 C:\test\winpe
  4. 次のコマンドを実行して、ディレクトリ C:\test\mount\: に WinPE イメージをマウントします。

dism /Mount-Image /ImageFile:C:\test\winpe\media\sources\boot.wim /index:1 /MountDir:C:\test\mount\

  1. スクリプトを準備して C:\test\scripts\ フォルダに配置してから、スクリプトを次の WinPE イメージ マウント パスにコピーします。
    copy startnet.cmd C:\test\mount\Windows\System32\
    copy deploy.cmd C:\test\mount\
    copy CreatePartitions-UEFI.txt C:\test\mount\
    copy Unattend.xml C:\test\mount\
    1. startnet.cmd」という名前の WinPE 起動スクリプトを作成します(この記事にサンプル ファイルが添付されています)
注:スクリプトを作成するには、次の手順を実行します。
- 新しいテキスト エディタ(メモ帳)を開きます。
- スクリプトの内容をコピーしてメモ帳に貼り付けます。
- startnet.cmd として保存します
  1. ディスク パーティションを作成して Windows イメージを適用するスクリプトを「deploy.cmd」という名前で作成します。サンプル ファイル(このナレッジベース記事に添付)
  2. Windows のハード ディスク パーティションをフォーマットおよび設定する DiskPart スクリプトを作成します。このリンクを参照してください
:  上記のリンクにある、UEFI ベースの PC のシステム、MSR、Windows、リカバリ ツールのパーティションを作成する「CreatePartitions-UEFI.txt」という名前のファイルをコピーして変更します。
  1. (オプション)最初に Windows を起動するときに、Windows OOBE 構成パスに unattend.xml ファイルを作成します。サンプル ファイル(このナレッジベース記事に添付)
  1. (オプション)VMware の PVSCSI ドライバ ファイルを取得します。PVSCSI ドライバ ファイルを取得する方法には次の 2 つがあります。取得したら、ドライバ ファイルを C:\test\drivers\ から C:\test\mount\drivers\ にコピーします。
  • VMware Tools の ISO パッケージから:
このリンクから VMware Tools の ISO ファイルをダウンロードします。この仮想マシンに VMware Tools の ISO をマウントします。マウントしたドライブが「E:」の場合は、E:\Program Files\VMware\VMware Tools\Drivers\pvscsi\Win10\amd64\ というパスから C:\test\drivers\ に PVSCSI ドライバ ファイルをコピーします
  • Microsoft Update カタログから:
Microsoft Update カタログから VMware Tools ドライバをダウンロードします。次のコマンドを実行して、ダウンロードした「.cab」ファイルを展開します。
expand C:\xxxx.cab -F:*C:\test\drivers\
  1. (オプション)次のコマンドを実行して、VMware PVSCSI ドライバまたは他のドライバを WinPE イメージに追加します。
    dism /image:C:\test\mount\ /add-driver /driver:C:\test\drivers\ /Recurse
  2. (オプション)WinPE イメージに対して他のカスタマイズを行うこともできます。
  3. 変更をコミットし、イメージをアンマウントしてから、WinPE ISO ファイルを作成します。
    dism /Unmount-Image /MountDir:C:\test\offline /Commit
    MakeWinPEMedia /ISO C:\test\winpe C:\test\WinPE_amd64.iso

新しい Windows 11 仮想マシンをデプロイしてインストールするには、次の手順を実行します。

  1. ゲスト OS タイプとして「Microsoft Windows 10(64 ビット)」を選択し、vTPM デバイスは使用せずに新しい仮想マシンを作成します。Windows 11 の CPU、メモリ、ストレージ、ファームウェアの各要件を満たすように仮想マシンの設定を必要に応じて変更し、2 台の CD/DVD ドライブと必要な仮想デバイスを追加します。
  2. 上記で生成された WinPE ISO「WinPE_amd64.iso」を 1 台目の CD/DVD に接続し、Windows 11 インストール ISO イメージを 2 台目の CD/DVD に接続します。
  3. 仮想マシンのリモート コンソールを起動し、仮想マシンをパワーオンして、「Press any key to boot from CD or DVD…」というプロンプトが表示されたら任意のキーを押します。それにより、WinPE が起動し、起動スクリプトが実行されます。
  4. サンプル スクリプト「deploy.cmd」では、Windows インストール ISO イメージ内の OS エディションのインデックスを選択するように要求されます。OS エディションのインデックスを入力し、Enter キーを押します。OS イメージが Windows パーティションに適用されます。
  5. 再起動後、unattend xml 応答ファイルを使用していない場合は、OS が国または地域、キーボード レイアウト、ログインの構成を開始します。