ESXi のストレージ デバイス検出について
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ESXi のストレージ デバイス検出について

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Article ID: 311230

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VMware vSphere ESXi

Issue/Introduction

この記事には、再スキャンなどの操作時に VMware ESXi がストレージ デバイスの検出を行う方法が記載されています。

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免責事項: これは英文の記事 「Understanding storage device detection in ESXi (2015793)」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。


Environment

VMware vSphere ESXi 5.1
VMware ESXi 4.0.x Embedded
VMware vSphere ESXi 5.5
VMware ESXi 4.1.x Installable
VMware ESXi 4.1.x Embedded
VMware ESXi 4.0.x Installable
VMware vSphere ESXi 5.0

Resolution

SCSI デバイスの検出

  1. ストレージ アダプタ

    すべてのストレージ デバイスを検出できるようにするには、必要なすべてのドライバをロードしておく必要があります。ドライバがロードされると、対応するドライバによってデバイスが列挙され、要求されます。物理ハードウェアの検出に加えて、ソフトウェア ベースのアダプタもあります。たとえば、iSCSI イニシエータや FCoE ソフトウェア モジュールによって提供されるアダプタです。この段階で問題が生じないようにするには、互換性があり正常に機能する I/O デバイスを VMware ESXi で使用する必要があります。サポートされるハードウェア アダプタの詳細については、『VMware Compatibility Guide』を参照してください。

    usbarbitrator サービスを無効にして、USB ストレージ デバイスを接続すると、そのストレージ デバイスに対して別のストレージ アダプタが表示される場合があります。これは、FAT 16 ファイル システムへのアクセスに一時的に使用されることがありますが、VMFS ファイルシステムでサポートされるデバイスではありません。

  2. ターゲット

    すべてのストレージ デバイスを検出できるようにするには、検出されるストレージ アダプタが、ストレージ デバイスが含まれるターゲットと通信できる必要があります。アダプタとストレージ デバイス間の媒体が異なる場合があります(ファイバ チャネル オーバー イーサネット、iSCSI、ファイバ チャネルなど)。各ストレージ タイプには、イニシエータとターゲット間の接続を確立する独自の方法があります。この段階で問題が生じないようにするには、基本的な接続を確立できる必要があります。

    • ファイバ チャネル

      ファイバ チャネル プロトコルは、World Wide Node Name (WWNN) と World Wide Port Name (WWPN) を使用してネットワーク内のノードを識別します。ファイバ チャネル ネットワーク内でノードが互いを認識できるかどうかは、スイッチのゾーニング構成に大きく依存します。ゾーニングの詳細については、「Fiber Channel Zone Server MIB (RFC 4936)」のセクション 3.2 を参照してください。

      コマンド esxcli storage core path list を使用して、現在検出されているすべてのパスのリストを表示できます。また、ESXi ホストにログインして、/proc/scsi/<driver> ディレクトリを参照し、ドライバに固有の情報を確認することもできます。ただし、情報は、使用されているドライバによって大きく異なります。ストレージ デバイスに対する目的の WWPN および WWNN アドレスを表示できない場合は、ゾーニング、ファイバ チャネル ネットワーク、またはスイッチの問題が存在する可能性があります。場合によっては、ファイバ チャネル スイッチのベンダーに問い合わせる必要があります。

      追加のサポートが必要な場合は、ファイバ チャネル スイッチのベンダーに問い合わせるか、「Troubleshooting fibre channel storage array connectivity (1003680)」を参照してください。

    • iSCSI

      iSCSI プロトコルは、インターネット SCSI 修飾名 (IQN) を使用して、ネットワーク内のノードを識別します。IQN の値を使用して、イニシエータとターゲット間の iSCSI セッションを確立します。iSCSI の詳細については、「Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) (RFC 3720)」を参照してください。

      iSCSI プロトコルは、イーサネット ネットワークを使用して、イニシエータとターゲット間の通信を行います。コマンド vmkping -I <interface> <destination IP> を使用して、目的のターゲットへの IP 通信を確認できます。コマンド nc -s <source ip> <destination IP> <port> (ポート 860 と 3260 を使用可能)を使用して、ターゲット上の目的のポートにアクセスできることを確認できます。基本的なネットワーク接続を確立できない場合は、基盤となるネットワークに問題がある可能性があり、その問題を解決する必要があります。

      コマンド esxcli storage core path list を使用して、iSCSI セッションによって検出されたすべてのパスのリストを表示することもできます。ターゲットとの通信が可能であるものの、目的のパスのリストが表示されない場合は、イニシエータまたはターゲット上の IQN 構成に問題がある可能性があります。

      追加のサポートが必要な場合は、イーサネット スイッチのベンダーに問い合わせるか、「Troubleshooting iSCSI array connectivity issues (1003681)」を参照してください。

  3. SCSI REPORT LUNS コマンド

    SCSI REPORT LUNS コマンド(オペレーション コード A0h)はターゲットに送信されます。このコマンドでは、特定のアドレス指定方法を使用できます。ターゲットは、論理ユニット インベントリと論理ユニット番号 (LUN) を返す必要があります。ターゲットがリストを提供できない場合、理由とともにチェック状態が送信されます。SCSI REPORT LUNS コマンドの詳細については、Seagate の『SCSI Commands Reference Manual』のセクション 3.37 を参照してください。

    ストレージ アレイからの応答により提供されたリストに目的の論理ユニット (LUN) が含まれない場合、イニシエータとデバイスの関連付けに問題がある可能性があります。ストレージ デバイスと ESXi ホスト間の関連付けを決定する構成はストレージ アレイに保管されているため、場合によっては、アレイ ベンダーに問い合わせる必要があります。

  4. SCSI INQUIRY コマンドおよび重要プロダクト データ (VPD)

    論理ユニットごとに、SCSI INQUIRY (オペレーション コード 12h)コマンドがターゲットに送信されます。SCSI INQUIRY コマンドの詳細については、Seagate の『SCSI Commands Reference Manual』のセクション 3.6 を参照してください。ターゲットは、重要プロダクト データ (VPD) ページのコードを使用して、論理ユニットに関する情報で応答します。重要プロダクト データ (VPD) ページの詳細については、Seagate の『SCSI Commands Reference Manual』のセクション 4.4 を参照してください。

    :アレイは、vSphere クラスタ内のすべての ESX/ESXi ホストに対して同じ識別子を提供する必要があります。

    VMFS ボリュームが含まれる共通の共有デバイスに対して異なる一意識別子が含まれる VPD ページを複数のホストが受信した場合、ボリュームがスナップショットとして検出される可能性があります。詳細については、「ESX 3.x および ESX 4.x でのスナップショット LUN の検出 (1011385)」および「Managing Duplicate VMFS Datastores」(ESXi 5.x の場合)を参照してください。

    同じ DRS クラスタ内のすべてのホストで、同じ VPD ページが報告されない場合、RDM が接続された仮想マシンは vMotion を行うことができません。詳細については、「Virtual Disk 'X' is a mapped direct access LUN that is not accessible (1016210)」を参照してください。

    ターゲットが論理ユニットに関する追加の情報を提供できない場合、ターゲットは Check Condition を返します。Check Condition の詳細については、「Interpreting SCSI sense codes (289902)」を参照してください。

    VPD ページに含まれる情報に問題がある場合、論理ユニットが誤って構成されている可能性があります。アレイ ベンダーへの問い合わせが必要である可能性があります。

  5. SCSI MODE SENSE コマンド

    MODE SENSE コマンド(オペレーション 1Ah)は、特定のページ コードとともにターゲットに送信されます。MODE SENSE コマンドの詳細については、Seagate の『SCSI Commands Reference Manual』のセクション 3.13 を参照してください。 ターゲットは、イニシエータが論理ユニット (LUN) を使用する方法についてのパラメータで応答します。

    提供されたページ コードが論理ユニットでサポートされていない場合、ターゲットは、CHECK CONDITION とともに、ILLEGAL REQUEST に設定された認識キーおよび追加の認識コード INVALID FIELD IN CDB を返すことがあります。Check Condition の詳細については、「Interpreting SCSI sense codes (289902)」を参照してください。

  6. マルチパス プラグイン (MPP)

    ストレージのマルチパスを管理するために、ESX/ESXi は、プラグ可能ストレージ アーキテクチャ (PSA) という特別な VMkernel レイヤーを使用します。PSA は、複数のマルチパス プラグイン (MPP) の同時動作を調整するオープン モジュラー フレームワークです。マルチパス プラグインでは次の処理が行われます。

    • 複数の物理パスを 1 つの論理デバイスに折りたたみます。
    • パスの障害を処理します。
    • 論理デバイスの予約を処理します。
    • 負荷分散を行います。

    一連の要求ルールに基づいて、ホストは、どのマルチパス プラグイン (MPP) がパスを要求する必要があるかを決定します。

    • ネイティブ マルチパス プラグイン

      ネイティブ マルチパス プラグイン (NMP) は ESXi に付属します。NMP モジュールによって管理されるパスの場合、2 番目の要求ルール セットが適用されます。これらのルールを使用して、特定のアレイ タイプのパスを管理するのにどのストレージ アレイ タイプ プラグイン (SATP) を使用する必要があるか、および各ストレージ デバイスに対してどのパス選択プラグイン (PSP) を使用する必要があるかを決定します。ネイティブ マルチパス プラグインの詳細については、「What is Pluggable Storage Architecture (PSA) and Native Multipathing (NMP)? (1011375)」、「VMware Multipathing Module」、および「Managing Storage Paths and Multipathing Plug-Ins」を参照してください。

    • サードパーティ製のマルチパス プラグイン

      プラグ可能ストレージ アーキテクチャ (PSA) は、VMkernel API のコレクションです。サードパーティ製ハードウェア ベンダーは、これを使用して ESX ストレージの I/O パスにコードを直接挿入できます。これにより、サードパーティ製ソフトウェアの開発者は、特定のストレージ アレイに対して独自の負荷分散方法とフェイルオーバー メカニズムを設計できます。サードパーティ製 MPP を使用しており、グループ化、負荷分散、フェイルオーバー、または予約をパスでどのように処理するかに関して問題がある場合は、サードパーティ ベンダーに問い合わせる必要があります。

  7. SCSI READ CAPACITY コマンド

    ESXi ホストは、各論理ユニットの容量の読み取りを試みます。論理ユニットが、製品でサポートされる最大値を超えている場合、この操作は失敗することがあります。SCSI READ CAPACITY コマンドの詳細については、Seagate の『SCSI Commands Reference Manual』のセクション 3.25 を参照してください。各製品の最大値については、『Configuration Maximums VMware vSphere 5.0』を参照してください。


Additional Information

Understanding storage device detection in ESXi