Apache WebサーバにWeb Agentを設定して起動したところerror_logファイルに以下のようなエラーが出力されました(抜粋)。
[Error] [CA WebAgent IPC] [...] [CSmSem::SemWait] Error performing decrement operation on semaphore ###### - Identifier removed (43)
[Error] [CA WebAgent IPC] [...] [CSmNamedMutex::Lock] Error reinitializing mutex with key base 0xc8
[Error] [CA WebAgent IPC] [...] [CSmSem::SemWait] Error performing decrement operation on semaphore ###### - Identifier removed (43)
. . . . .
[Error] [CA WebAgent IPC] [...] [CSmSem::SemWait] Error performing decrement operation on semaphore ###### - Identifier removed (43)
[Error] [CA WebAgent IPC] [...] [CSmSem::SemNotify] Error performing increment operation on semaphore ###### - Identifier removed (43)
Release: r12.5x
Component: Web Agent
このエラーメッセージは存在しないセマフォ(semaphore)に対して削除処理を行ったために出力されたものです。
一般的にセマフォのリソース不足の場合にこのようなセマフォ関連のエラーメッセージが出力されることがあります。
以下の手順でセマフォ設定を調整してください。
1. 以下のコマンドを実行してセマフォの設定値を確認します。
# sysctl kernel.sem
出力例:
kernel.sem = 250 32000 32 128
出力された数値は(1) SEMMSL, (2) SEMMNS, (3) SEMOPM, (4) SEMMNIにそれぞれ対応しています。
2. (4) SEMMNIの設定値を大きくします。
コマンド実行例(値128を192に変更):
# sysctl -w kernel.sem="250 3200 32 192"
3. Webサーバを再起動します。(stop/startオプション)
この情報は、サポートオンラインに掲載されている以下のナレッジベースを翻訳したものです。
◆このセマフォ設定について同英文技術情報では説明されていますが、(4) SEMMNIと(2)SEMMNSを変更するように指示されています。
各パラメータの意味は以下のとおりです。
(1) SEMMSL: セマフォ識別子単位のセマフォ数の最大値
(2) SEMMNS: システム全体でのセマフォ数の最大値
(3) SEMOPM: semopコール単位でのオペレーション数の最大値
(4) SEMMNI: セマフォ識別子の最大値
インターネット上のWebページを参照すると、以下のような設定上の条件が記載されているものが見受けら
れます。必要に応じてこれらも参考としてください。
1. (2) SEMMNSの算出式は以下となる: (2) SEMMNS = (1) SEMMSL × (4) SEMMNI
2. (3) SEMOPMの値は(1) SEMMSLと同じにする: (3) SEMOPM = (1) SEMMSL