CA 1の拡張形式TMCへのコンバート⽅法を教えてください。
Release:r11.0以上
OS: z/OS
オリジナル形式から、拡張形式TMCへコンバートするには、以下の⼿順になります。
事前準備:(1)〜(7)
(1)TMSPTRSの実⾏
TMCのチェーンエラーの検査/訂正を実施します。
JCLサンプルは、prefix.CTAPJCL(TMSPTRS)をご利⽤いただけます。
(2)TMSAUDEXの実⾏
TMCを共有するホスト名(SMFID)がレポートに表⽰されることを確認します。
現在利⽤していないホスト名が表⽰された場合やTMCを拡張する際に稼働(停⽌)していないホストがある場合には、後続処理のTMSXTENDにてEXCLUDEを指定する必要があります。
JCLサンプルは、prefix.CTAPJCL(TMSAUDEX)をご利⽤いただけます。
(3)TMSCOPYの実行
TMCを切り替え前のバックアップ処理です。(TMSXTEND実行前の3時間以内に実施が必要です)
JCLサンプルは、prefix.CTAPJCL(TMSCOPY)をご利⽤いただけます。
(4)TMSBLDVRをTESTモードで実⾏
このTMSBLDVRをTESTモードで実⾏することによって既存のTMC容量を元にして、拡張形式TMCの容量を計算してレポートに出⼒します。
JCLサンプルは、prefix.CTAPJCL(TMSBLDVR)をご利⽤いただけます。
(5)新TMCの割り当て
データセット名はTMSXTENDの命名規約に従って、prefix.TMC.Nで作成します。
例) 旧 CA1.TMC(既存のTMC名)
新 CA1.TMC.N(新TMC名)
※割り当てサイズ、ブロックサイズは(4)で実⾏したTMSBLDVRのレポートを元にして指定します。
JCLサンプルは、prefix.CTAPJCL(TMSALLOC)をご利⽤いただけます。
(6)TMSXTENDをTESTモードで実⾏
@TMSXT50I CPU(nnnn) HAS NOT ACCESSED NEW TMC. RUN TMSRINIT ON THAT CPU.
上記のメッセージはTMSXTENDが実⾏中にテープのアクティビティが無い時に、nnnnのホスト上でTMSRINITを実⾏することを要求しています。
この処理が実⾏される時に、TMCを共有するホストが稼働(停⽌)していない場合にはEXCLUDEを指定する必要があります。
サンプルJCLは、prefix.CTAPJCL(TMSXTEND)をご利⽤いただけます。
新しいTMCにボリュームの追加や削除を行う場合には、このJCLを利用して実行します。指定方法のサンプルは、JTEC002986にて 公開しています。
(7)TMSRINITを実⾏(※1)
(6)にてメッセージが発⾏されたら、当ジョブを実⾏してください。
TMCを共有している場合には、各ホストで実⾏する必要があります。
JCLサンプルは、prefix.CTAPJCL(TMSRINIT)をご利⽤いただけます。
上記の(7)までのジョブが全て完了すれば、CA1.TMC.Nと⾔う拡張形式のTMCに既存のTMCの内容がコピーされます。
このTMCを利⽤して、新TMCの検証を⾏うことができます。
※1:TMSXTENDは、複数ホストより共有されたTMC上でテープ処理を継続させながら新しいTMCを動的に作成するユーティリティで各ホストのCA1の
テープ処理が稼働中の有無確認しています。しかしながら、TMSXTENDが実行している間に、テープ処理が発生しない場合もあります。
このような場合に、TMSXTENDは、TMSRINITを該当するシステム上で実行を促すメッセージを発行します。
本番実⾏:(8)〜(12)
(8)TMSXTENDを(本番モード)実⾏
@TMSXT50I CPU(nnnn) HAS NOT ACCESSED NEW TMC. RUN TMSRINIT ON THAT CPU.
本番モードでは、既存のTMCから新TMCへの切り替えを⾃動的に実施します。
例) CA1.TMC ==> CA1.TMC.O
CA1.TMC.N ==> CA1.TMC
(9)TMSRINITを実⾏
(8)にてメッセージが発⾏されたら、当ジョブを実⾏してください。
(10)TMSCOPYの実⾏
拡張形式TMCのバックアップの採取を実施します。(この処理必須です)
上記の(9)までのジョブが終了しましたら、TMCのコンバージョンは終了しています。
(11)確認作業
TMCを共有されている場合には、個々のホストから新しいTMCをCA 1のISPF画⾯より参照できることをご確認ください。
(12)ユーザーEXITの削除
拡張形式TMCでは、CA1の英数字変換EXITであるTMSXITE、TMSXITU(※2)は不要となります。
次回IPLまでに、TMSXITE、TMSXITUをCA1のロードモジュールライブラリーから削除してください。
なお、各ユーティリティの詳細に関してましては、『TMSXTEND Utility -- Dynamic TMC Extend Process Control Program』の章をご覧ください。
ご不明な点ございましたらBroadcomカスタマサポートへご相談ください。
(※2)
r12.0以前では、TMSUX2E、TMSUX2Uとなります。
Old Japanese Knowledge document ID:JTEC000656
CA 1のその他のFAQについては、以下のリンクからご確認ください。
CA 1 FAQ一覧表